2009年版「このミステリーがすごい!」海外編で第一位を獲得した、トム・ロブ・スミス原作のミステリー小説「チャイルド44」が映画化され、『チャイルド44 森に消えた子供たち』に決定致しました。公開は7月3日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国順次ロードショーとなります。

1950年代、犯罪なき理想国家を掲げるスターリン体制下のソ連で起こった子供を狙った連続殺人事件の捜査が、スリリングに描かれる本作。その不穏な空気を印象的に表現した日本版ポスタービジュアルも到着いたしました!

真実が容易に捻じ曲げられる本作の設定を暗示した歪曲したグリッド線の枠内には、線路沿いに座り込む子供の写真、国家への忠誠を翻してでも事件真相に迫ろうとする主人公レオ役のトム・ハーディ、レオの捜査に協力する謎の警察署長ネステロフ将軍役のゲイリー・オールドマン、レオの愛妻ライーサ役ノオミ・ラパス等が意味深に配置されています。

偽りの楽園で一体誰を信じればいいのか?ミステリー感煽れるビジュアルになっております。
本作の製作は名匠リドリー・スコット、監督は『デンジャラス・ラン』のダニエル・エスピノーサ。
原作発売以来、映画化が待望された極上のミステリー、いよいよ7月3日より全貌が明らかになります。

【原作者のコメント】トム・ロブ・スミス

「『チャイルド44』は実話がベースで、実在の刑事が事件を解決した話です。僕は、犯罪のストーリーを通して、ソ連という社会を描いていきました。
推理小説とは、舞台となる社会を深く掘り下げていくものだと思っていて、捜査の描写を通じて、その国や文化を理解していけるものなんだと思っています。映画化にあたってもその部分を深く理解してくれていたと思います。本当にすばらしいのはキャストたちでした。脇役も含め全員、その役作りがよかったです。8年前の作品だから不思議な気分だったが、皆が熱心に映画化を進めてくれたことに感謝しています。」

1979年誕生。母親はスウェーデン人、父親はイギリス人。2001年ケンブリッジ大学卒業。現在ロンドン在住。2008年に発表したベストセラー小説「チャイルド44」3部作は世界的センセーションを巻き起こした。「チャイルド44」は国際スリラー作家協会賞の処女長編賞、ギャラクシー・ブック賞の新人作家賞、英国推理作家協会(CWA)賞のイアン・フレミング・スチール・ダガー賞他、数多くの賞を獲得。同作はマン・ブッカー賞のロングリストに残り、コスタ賞処女小説部門賞と新設のデズモンド・エリオット賞のショートリストに残った。日本でも2009年版「このミステリーがすごい!」海外編第一位を獲得。

「チャイルド44」トム・ロブ・スミス著 田口俊樹 訳 上下巻(新潮文庫刊)

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執筆者

Yasuhiro Togawa