2009 年、国内外で高い評価を受けた大ヒット作『南極料理人』、2013年、第 56 回ブルーリボン賞作品賞ほか数多くの映画賞に輝いた『横道世之介』、そして 2015 年、沖田修一監督(37)が手がける完全オリジナル脚本『モヒカン故郷に帰る』の映画化、制作が決定。併せて、沖田監督最新作の主演、故郷へ帰るモヒカン息子の永吉役を演じるのは、『舟を編む』で第 37 回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞など同役で数々の賞を受賞し、監督とは初タッグとなる松田龍平(31)。さらにモヒカン息子の親父・治役には、松田とは初共演となる柄本明(66)が決定した。

広島の瀬戸内海に佇む四島を舞台に、数年ぶりに帰郷した売れないのらくら息子と昔堅気の頑固おやじのハートフルコメディ。どこにでもある親子のかたちに、懐かしく、生きていれば楽しいことも悲しいこともある、だけどいつだって笑って生きたい! そんな前向きな気持ちになれる脚本になっている。

プロのバンドマンを目指し上京した永吉は、恋人・由佳が妊娠することをきっかけに、故郷・広島へ報告がてら数年ぶりにのらりくらりと帰ることになる。永吉が帰郷すると相変わらずのうるさい頑固おやじ・治がそこにはいた。治は、息子の帰省に悪態つきながらも、孫が生まれることが嬉しくてたまらず、島民たちに声をかけ、その夜大宴会を開く。しかし、その宴会の途中、永吉は治が倒れているのを発見。病院に運ばれる治、検査した結果、癌で余命宣告を受ける——。どうしよう、おやじがもうすぐ死んじゃう。永吉は残された日々、どうすりゃいいか分からない、だけどおやじの喜ぶ顔が見たい!その一心で奮闘する。が、結局空回り…。残された時間、息子はおやじになにができるのか——。
本作は 4 月にクランクイン、オール広島ロケを敢行!松田と柄本の広島弁のコミカルな掛けあいや、また今回、松田は、バンドマンの役作りのため初めてモヒカンヘアに挑戦!併せてバンドボーカルとしてヘッドバンギングも披露する。

キャスト&監督コメント

【松田龍平コメント】
「この度は広島を舞台にした家族の話をやる事になりました。沖田さんの脚本は人との距離感がとても綿密に描かれていて、今から撮影に入ることをとても楽しみにしています。久しぶりに会う親父はどこか小さくみえた。父と息子、から男と男になる主人公・永吉を魅力的に演じれたらと思っています。」

【柄本明コメント】
「沖田監督の作品は何本か見ていて、今回ご一緒するのが初めてなので、これからの撮影とても楽しみです。脚本も、オフビートな感じもあり、オーソドックスな懐かしい感じもあり、木下 惠介監督『カルメン故郷に帰る』を思い出しました。4月からの撮影、松田龍平さんの共演も初めてですが、みなさんで良い作品をつくっていければと思います。」

【沖田修一監督コメント】
「生きていればそれでよくて、できることなら難しい話はしたくない。そんな家族の一大事を映画にしたいと思いました。誰にでもあって、いつかはやってくるお話だと思います。現実は、とてもシビアなので、せめて映画の中だけでも、バカバカしいほどコメディにしたいと思いました。松田さん柄本さんという魅力的なキャストと共に、楽しい映画を作れたらと思っています。」

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執筆者

Yasuhiro Togawa