アカデミーの前哨戦の一つハリウッド・フィルム・アワードにてロバート・デュバルの助演男優賞受賞で幸先の良いスタートを切ったアカデミー賞最有力候補「ジャッジ 裁かれる判事」(2015年1月17日公開)。

日本時間の本日に発表になった、第19回サテライト賞で助演男優賞にロバート・デュバルがノミネートされた。
昨年のサテライト賞は『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャレッド・レトが受賞。
ジャレッドはハリウッド・フィルム・アワード助演男優賞受賞を皮切りに、本賞、そしてゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞含め数多くの映画祭の助演男優賞を受賞した。

デュバルもジャレッド同様ハリウッド・フィルム・アワード受賞に継ぎ、本賞にノミネーションされ、今後の映画祭の受賞に最も近いと言われている。

デュバルは現時点で83歳。来年の1月5日には84歳を迎える。もしアカデミー賞を受賞すると
史上最高年齢での受賞となり、まさしくレジェンド俳優となる。

83歳とは思えぬ、その矍鑠(かくしゃく)とした姿、圧倒的な存在感を携えながらも、老いとも向き合ったリアリスティックな姿も披露しており、全米ではもちろんだが、日本でも本作をいち早くみたマスコミ関係者から、その圧倒的な演技にアカデミー助演をとるのではと囁かれている。
映画評論家で翻訳家の小林真里氏も本作に対して「ダウニーJr.とデュバル、愛憎半ばする父子演じるこの二大ロバートの高度かつ圧巻の演技合戦に胸が熱くなるドラマティックな感動巨編!リアルで深遠な家族ドラマにスリリングな法廷サスペンスをスマートに織り込んだ娯楽性も高い秀作だ。」とコメントを寄せている。

本賞の発表は2015年2月15日を予定。

【ロバート・デュバル プロフィール】
1931年1月5日サンディエゴ出身。83歳。TV出演を経て、「アラバマ物語」(1962年)で映画デビュー。
フランシス・フォード・コッポラ監督作品『ゴッドファーザー』(1972年)『地獄の黙示録』(1979年)でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、1983年の『テンダー・マーシー』(1983年)で主演男優賞を受賞した。
近年では『アウトロー』(2012年)等に出演。現在は、新たな監督作の準備に取りかかっている。
妻は2005年に結婚した4度目の妻、ルシアーナ・ペドラサ。41歳年下のアルゼンチン人。
俳優仲間から尊敬され世界中の映画ファンから愛されており1960年代より第一線で活躍し続けているハリウッド屈指の名優。

【「ジャッジ 裁かれる判事」ストーリー】
“金で動くやり手弁護士”として名を馳せる、ハンク・パーマー。一流法科大学を首席で卒業したが、並外れた才能は金持ちを強引に無罪にすることだけに使ってきた。そんな彼にとって弁護士史上最高難度の事件が舞い込む。

人々から絶大な信頼を寄せられる判事ジョセフ・パーマーが、殺人事件の容疑者として逮捕されたのだ。
しかも彼は、ハンクがこの世で最も苦手とする絶縁状態の父親!法廷で42年間も正義を貫いた父が殺人など犯すはずがない──最初はそう確信していたハンクだが、調べれば調べるほど、次々と疑わしき証拠が浮上する。
殺された被害者と父との歪んだ関係、亡き母だけが知っていた父の秘密、防犯カメラがとらえた不可解な映像──。
裁判は劣勢に傾いていくのに、犬猿の仲の2人は弁護の方針を巡って激しく対立する。果たして、父は殺人犯なのか?
深い決意を秘めた父の最後の証言とは──?

監督:デイビッド・ドブキン 出演:ロバート・ダウニーJR. ロバート・デュバル ベラ・ファーミガ/ビリー・ボブ・ソーントン

2015年1月17日(土)新宿ピカデリー他ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa