全米にて、初登場から好評を博し、今やサード・シーズンに突入した「ARROW / アロー」。そのファースト・シーズンはヒーロー登場篇といっていいだろう。全 23 話を通して主人公オリバー・クイーンの生い立ちと、そして彼がどうやって「アロー」と呼ばれるヒーローになっていったかが描かれている。

しかし、そういえばアメコミ世界で言うところの「ヒーロー」とは何だろうか。その定義はいろいろあるだろうが、たとえば生まれながらに(または後天的に)超能力を身につけ、その力を世のため人のために使うのがスーパーヒーローであるとしよう。そう考えるとオリバー・クイーンはスーパーヒーローではない。血のにじむような努力と精神力でもって自分の能力を極限まで高め、世にはびこる悪との戦いに身を投じる。同じ DC ユニバースにおいてはスーパーマンよりもバットマンにより近い。そんなファースト・シーズンのオリバーはヒーローというより、いわゆるヴィジランテ(自警団員)と呼ぶべき存在だった。亡き父の残した手帳。そこには故郷、スターリング・シティに巣食う悪人たちの名前が記されていた。法で裁けぬ悪を自ら裁くヴィジランテとして、人命を奪うことも辞さないオリバー。しかしファースト・シーズンでの幾多の戦いを経て命の大切さを学び、それからは自分なりのやり方で正義を追う一人前のヒーローに成長していく。

そんなヒーローへの道程で出会うさまざまな人物も、シリーズの見どころのひとつだ。たとえばファースト・シーズンの途中から登場、オリバーと共闘しながらも結局は袂を分かつことになったヘレナ・ベルティネリ。もとは DC コミックスに登場するキャラクターだ。原作でもハントレスを名乗って犯罪との戦いに身を投じたヘレナは、一時期(二代目)バットガールとして、バットマン・ファミリーに在籍したこともあった。またはかつてオリバーと共に戦ったこともあるスレイド・ウィルソン。これも DC の原作では傭兵デスストロークとして活躍するアンチヒーローだ。このウィルソンがセカンド・シーズンでは重要な役回りを演じることになる。彼らの他にも原作でお馴染みのキャラクターが、それぞれ微妙に異なる設定で登場する。なので原作コミックとその世界観を知っている人にも、あの人がこんな役回りで!という驚きがあるのだ。

こういったわけで、「ARROW / アロー」は原作のエッセンスや登場人物を活かし つつ、独自の作品世界を作ることに成功している。これこそが、まさにヒットの鍵なのではないか。今回リリースされるセカンド・シーズンでは、DC ユニバースゆかりの人物がさらに登場。いよいよヒーロー「アロー」としてのアイデンティティを固めつつある主人公オリバーの成長、そして広がりを増す世界観と深まっていく世界観。ますます目が離せなくなってきた。そんなセカンド・シーズンの詳細についてはまた次回! To be continued…

「ARROW / アロー <セカンド・シーズン>」
■9月3日 DVDレンタル開始!

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 ブルーレイ コンプリート・ボックス (4枚組) \16,200+税
 DVD コンプリート・ボックス (12枚組) ¥14,300+税

「ARROW / アロー <ファースト&セカンド・シーズン>」
■9月10日 ブルーレイ発売!
【初回限定生産】ブルーレイ ボックス (9枚組)¥24,800+税

発売・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
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執筆者

Yasuhiro Togawa