熊野は行くところじゃない。呼ばれるところなんだ−『熊野から』公開決定
俳優の海部剛史は熊野に向かう。旅のエッセイを書くのが仕事だったが、神倉神社で会った笛を吹く宮司に誘われて観光とは違う熊野のもっと奥に分け入っていく。
『能楽師 伝承』の田中千世子監督が、紀伊半島の熊野の自然と文化と人間の魅力を伝える意欲作。
9月にシアター・イメージフォーラム、シネ・ヌーヴォにて公開が決定致しました。
観光映画でも文化映画でもなく、熊野を映画にする。
それが田中千世子の願望だった。
それは今まで田中が作った能の映画『藤田六郎兵衛 笛の世界』『能楽師』『能楽師 伝承』で能が主人公であったこととよく似ている。
果たして田中の願望を熊野は受け入れただろうか?
たとえわずかであったとしても—。
撮影は『海と自転車と天橋立』で風景のポエジーを映像化した鈴木一博と、なるしまフレンド・レーシングチームの記録『ツール・ド・熊野』の2011年と2012年を撮影した山本大輔。音楽は『能楽師』の梅林茂、笛の演奏は西俊行宮司である。
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執筆者
Yasuhiro Togawa