SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014
コンペティション各賞発表!!
長編部門グランプリはオランダ映画『約束のマッターホルン』
短編部門グランプリ『押し入れ女の幸福』
アニメーション部門グランプリ『夕化粧』

21世紀、映画のスタンダードとなったDシネマ(デジタルシネマ)にいち早くフォーカスし、次代を担う若手映像クリエイターの発掘・支援を目的に2004年にスタートした「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」(主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会ほか)は本日27日(日)、クロージング・セレモニー(表彰式)が行われ、長編、短編、アニメーションのコンペティション3部門の各賞が発表され、9日間にわたる会期を全て終了いたしました!! 受賞結果は以下の通りです。

長編部門(国際コンペティション) 受賞結果
最優秀作品賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
ソニーDシネマアワード:賞金100万円の授与
『約束のマッターホルン』
2013/オランダ/88分
監督:ディーデリク・エビンゲ

監督賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
ソニーDシネマアワード:賞金50万円の授与
『螺旋銀河』
2014/日本/73分
監督:草野なつか

脚本賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
ソニーDシネマアワード:賞金50万円の授与
『彼の見つめる先に』
2014/ブラジル/96分
監督:ダニエル・ヒベイロ

SKIPシティアワード
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
『螺旋銀河』
2014/日本/73分
監督:草野なつか

※ソニーDシネマアワード(協賛:ソニービジネスソリューション、ソニーPCL)
※SKIPシティアワード・・・国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与。
受賞者の次回企画に対しSKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザの映像制作支援施設・設備の一定期間の利用を提供する賞です。

短編部門(国内コンペティション) 受賞結果
最優秀作品賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
川口市民賞:トロフィー、副賞(賞金50万円、
SKIPシティアワード)の授与
『押入れ女の幸福』
2013/日本/29分
監督:大橋 隆行

奨励賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
川口市民賞:トロフィー、副賞(賞金30万円の授与)
『ネクタイと壁』
2014/フランス/30分
監督:山本 亜希

奨励賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
川口市民賞:トロフィー、副賞(賞金30万円の
授与)
『帰ろうYO!』
2014/日本/30分
監督:松本 卓也

※川口市民賞は、川口市民により設立された「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭を応援する会」が、優れた国内映画制作者を顕彰するために創設した賞です。
※SKIPシティアワード(国内短編): 日本の若手映画制作者の育成・支援を目的としています。最優秀作品賞の副賞として授与し、受賞監督には、一定期間、撮影機材の利用を提供します。

アニメーション部門(国内コンペティション) 受賞結果
最優秀作品賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
しまむらアワード:トロフィー、副賞(賞金10万円の授与)
『夕化粧』
2012/日本/10分
監督:胡 ゆぇんゆぇん

奨励賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
しまむらアワード:トロフィー、副賞(賞金5万円)
の授与
『Airy me』
2013/日本/6分
監督:久野 遥子

奨励賞
主催者賞:賞状、トロフィーの授与
しまむらアワード:トロフィー、副賞(賞金5万円)
の授与
『就活狂想曲』
2012/日本/7分
監督:吉田 まほ

※しまむらアワード(協賛:しまむら)

受賞者コメント
◎長編部門 最優秀作品賞受賞 『約束のマッターホルン』 出演:ポーギー・フランセンさん
本当にびっくりしている。監督がこの場に参加できなかったのが残念だが、本国に戻ったらすぐ監督に知らせに行きたい。この作品が日本の映画祭で評価されたことを、監督も非常に喜ぶはずです。
◎短編部門 最優秀作品賞受賞 『押し入れ女の幸福』 大橋 隆行監督
3年前長編部門で最終審査まで残ったもののノミネートされず、そこから執念で作った作品でした。今回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭に初めてノミネートされて、最優秀作品賞をいただけて本当に幸せです。また面白い作品を作っていくので、今度は長編部門でこの映画祭に帰ってきたい。
◎アニメーション部門 最優秀作品賞受賞 『夕化粧』 胡 ゆぇんゆぇん監督
2年前に大学院の修了制作で作った作品が、こんな大きな映画祭にノミネートされてさらに最優秀作品賞をいただけて本当に嬉しい。新設されたアニメーション部門で初めての最優秀作品賞受賞者になれて光栄に感じている。次回作ももっと良い作品を作っていきたい。

審査委員長コメント
◎長編部門 国際審査委員長 新藤次郎氏(映画プロデューサー、近代映画協会代表取締役)
長編作品を作る、ということは短編に比べて困難さや気持ちのうえでの覚悟が全く違ってくる。その1本が今後の映画人生を決めてしまうかも知れない。自分の作った映画を人に観せるということは非常に意味が重いことだ。今回上映された12本はどれも素晴らしく、今回受賞しなかった監督も含め、次回作や今後の活躍を期待したい。
◎短編部門 審査委員長 桝井省志氏(映画プロデューサー、アルタミラピクチャーズ代表取締役)
今年の評価基準のひとつとして、現在の完成度よりも、未熟でも将来性のある作家性の何かを評価しようと思った。
短編作品はとても自由であり、それぞれの作家の個性が際立つ作品を求めている。受賞した監督も、今回賞を逃した監督も、さらに自分だけの表現を見つけて、作家性に磨きをかけてもらいたい。
◎アニメーション部門 審査委員長 佐藤充氏(日本工学院クリエイターズカレッジ長)
今回ノミネートされた14本が皆力作揃いで驚いた。今年から始まったアニメーション部門は国内作品に限るということで、来年以降もこの素晴らしい劇場で、素晴らしい観客の方々に喜んでいただけるような作品が集まることを願っている。

主催者コメント
◎上田 清司 埼玉県知事(SKIPシティ国際映画祭実行委員会 会長)
この映画祭で受賞した若い監督が海外の名だたる映画祭で活躍したり、ヒット作を手がけているニュースをみることが本当に喜びであり、この映画祭を続けてきてよかったと思う。本日の授賞式が新しいクリエイター、新しいスターを誕生させる、そのスタート台に立つことを心から祈念して、そしてこの映画祭の発展を皆さんとともに大きく育てていくことを誓う。
◎奥ノ木 信夫 川口市長(SKIPシティ国際映画祭実行委員会 副会長)
11回目の開催となった今回、1日あたりの来場者数が今までで1番多いと聞いて、とても嬉しく思っている。
デジタルをテーマとする世界で初めての映画祭としてスタートしたこの映画祭を、埼玉県と連携し、我が国を代表する世界でも屈指の映画祭に育てていきたい。開催地の川口市としても引き続きこの映画祭を応援して行く。

公式サイト
URL:http://www.skipcity-dcf.jp

執筆者

Yasuhiro Togawa