10 年間も!閉館していた世界的美術館、そこでは何が起こっていたのか?
仁王像からレンブラントまで、芸術品に新たな命が吹き込まれる。
“美”をつくる現場を追うドキュメンタリー映画、待望の完結編

オランダのアムステルダム国立美術館の 10 年に及ぶ改修工事の驚きの顛末を包み隠さず追ったドキュメンタリー映画『みんなのアムステルダム国立美術館へ』(原題 The NewRijksmuseum)が、本年 12 月に渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開されることが決定いたしました。
2010 年公開の「ようこそ、アムステル国立美術館」から、4 年。館長、キュレーター、建築家、施工会社から警備員そしてアムステルダム市民が、世界有数の美術館の開館に向けて、本音がぶつかり合う騒動がまき起こる。

2004 年、(ヨーロッパ)世界有数のアムステルダム国立美術館が創立以来の大改修のため閉館した。当初、再オープンは 2008 年の予定。だが美術館を貫く通路の新しい設計に、サイクリストの多さで有名なアムステルダムでは、「自転車が通りにくくなる!」と地元の市民が猛反発。市民の承認を得られぬ工事は度重なる中断を余儀なくされ、工期は果てしなく遅れてゆく。それでも学芸員や建築家をはじめ、美術館に関わる全ての人々は、それぞれが思い描く“みんなに開かれた美術館”の完成をめざして、努力を続けていった。時に、食い違う意見が激しくぶつかりあいながらも、それは晴れやかな美術館のグランドオープンへと結実してゆくのだった。

国最大の美術館が 10 年にもわたって閉ざされた“事件”の顛末。展示品の選定、美術品の修復、作品購入など、建築作業や会議の現場から、収蔵庫、修復作業の部屋とカメラはすべてをとらえていく、普段みることのできない美術館商売の裏側。そして美術館に携わる個性あふれる人々をつぶさに追った、美術館ドキュメンタリーの決定版。

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執筆者

Yasuhiro Togawa