この度、その確かな演技力で、これまでにガイ・リッチー監督の『リボルバー』、『シャーロック・ホームズ』やリドリー・スコット監督の『ロビン・フッド』、マシュー・ヴォーン監督の『キック・アス』など多くの名監督達から起用され、『裏切りのサーカス』、『ゼロ・ダーク・サーティ』など数多くの映画作品で類まれなる存在感を発揮してきた名優マーク・ストロングが長編映画初単独主演デビューを飾り、昨年のゴヤ賞新人監督賞にノミネートされたホルヘ・ドラド監督作品『Mindscape』(原題)の邦題が『記憶探偵と鍵のかかった少女』に決定し、2014年9月27日(土)より新宿ピカデリーほか全国公開の運びとなりましたので、ここにご案内申し上げます。
記憶」——それは過去の体験を自らの脳に記録すること。誰もが自分の記憶は正しいと信じる。その記憶を第三者が客観的に“見る”ことができるのであれば、なおさらだ。しかし、その記憶自体が歪められているとしたら・・・?
他人の記憶に潜入する特殊能力を持ち、事件を調査する≪記憶探偵≫という斬新なキャラクターを主人公に、依頼人の美しき少女の記憶に秘められた数々の怪事件と謎に迫っていく本作。フィルムノワールを彷彿とさせる不穏な雰囲気が漂う重厚な映像と、幾つもの伏線が張り巡らされた巧妙な展開。目撃する≪記憶≫のすべてを疑わざるをえない、新時代の本格ミステリーが誕生した!
 メガホンをとったホルヘ・ドラド監督はペドロ・アルモドバル、ギレルモ・デル・トロの愛弟子。さらに、本作でゴヤ賞新人監督賞にもノミネートされ、スペイン映画界の才能溢れる新鋭として注目を集めている。ドラド監督を支えるスタッフには、『[リミット]』、『死霊館』など数多くの作品を手がけているプロデューサー、ピーター・サフラン。撮影にはオスカル・ファウラ(『インポッシブル』)、美術のアラン・ベネ(ゴヤ賞受賞作『ブランカニエベス』)等々、多くの才能溢れたスタッフの力が注がれた作品となっている。
 マーク・ストロングが好演する記憶探偵ジョンの上司、セバスチャン役には『刑事グラハム/凍りついた欲望』、ボーンシリーズなどで定評のある悪役を演じてきたブライアン・コックス。そしてヒロインのアナ役には海外ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」、『ブリングリング』などに出演し、世界中で注目が高まる新進気鋭の女優タイッサ・ファーミガ。知的で妖艶、バラの棘のような危うさで、ベテラン俳優二人とともにミステリーに色を添えている。

◆マーク&監督コメント

主役を演じたマークは「カメラの背後から僕たちの演技を見ている人は、どうすればより良いものになるかちゃんと分かっていると信じられる人でなければならない。

ホルヘはそういう信頼感を与えてくれた」と新進気鋭のホルヘ監督を称賛する。
監督は本作について「『記憶探偵と鍵のかかった少女』は、真実は見た目通りではなく、誰も本心を語らない映画だ。
観客が引き込まれ考えを巡らせるような危険と巧妙な謎に満ちた、精神の迷宮が舞台である。
権力、知性、嘘、ミステリーを盛り込んだ冒険が描かれている。」と述懐。

さらに「ある人物が他人の記憶に入り込むという遠隔透視システムが存在するというアイデアに端を発している。
しかし、我々は物事が起こった通りに記憶しているのだろうか?それとも、こうであって欲しいと望んだ様に記憶しているのだろうか?
作品では、時間を旅し、我々の人生において“実際に”何が起こったかを観察できる可能性を提起している。」と、本作のテーマでもある“記憶”において現実的な題材でもあることを明かしてくれた。

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執筆者

Yasuhiro Togawa