昨年の東京国際映画祭で「ゴミ地球の代償」という題で上映され話題を呼んだドキュメンタリー「Trashed」の邦題が、『TRASHED-ゴミ地球の代償-』と決定し、9月28日(土)よりシネマライズほか全国にて順次公開することが決定しました。

レバノンの海岸線、そこにそびえ立つのは家庭ゴミや有害産業廃棄物、注射針などの医療器具、そして動物の死骸が折り重なってできたゴミの山。それらは美しい海へと垂れ流され、汚染を広げている。数十年の無計画なゴミの放置による結果は、あまりにも醜く深刻だ。ジェレミー・アイアンズは、世界中に自ら足を運びその過酷な汚染の現場を本作に収めている。昔と違って現代ゴミは複雑になっている。例えば、海の中に広がる汚染物質のダイオキシンやプラスティックの粒子。プランクトンにも見えるそれらを、魚たちが餌にしていることは言うまでもない。ゴミの環境汚染問題は他の誰でもない人類の責任だが、その代償を払うのは、地球上に住むすべての生物なのだ。ゴミは容赦なく地球の寿命を縮めている。地球の終焉を再現したかのようなゴミの山と汚染の映像に、戦慄が走る。音楽は、『ブレードランナー』『南極物語』など多数の映画音楽を手がけるエレクトロニック・ミュージックの先駆者・ヴァンゲリスが担当。

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執筆者

Yasuhiro Togawa