「ちいさなひとのえいががっこう」(ちいがく)は子どものための映画学校を作るべく立ち上げられた、ボランティアによるサークルです。これまで「おはなしくらべ」などの子ども映画会を過去に49回、また「映画館遠足」を6回企画して実施してきました。
http://yaplog.jp/eigagakkou/

ちいがくでは、学校や幼稚園などを会場に「うちの施設で上映会を実施して欲しい!」という団体からの依頼を受けて、いくつかの出前上映会を企画しています。これまでに、杉並区内の小学校や中学校の他、阿佐ヶ谷の保育園での園児たちの発表会や、小平市の保育園の父母連合会などで、親子を対象に出前の上映会やワークショップを行なってきました。

このたび、港区の明福寺を会場に、お寺キッズ実行委員会との共催により、親子上映会を開催する運びとなりました。上映作品は、岡本忠成監督の『さるかに』と『ふらいぱんじいさん』、2本の人形アニメーションの傑作です。お寺の本堂に親子が集まり、一緒に映画を鑑賞できるのは貴重な機会です。観賞後には、スマホやiPadのアプリを使った簡単な映像ワークショップも実施します。
上映の合間には16mmフィルム映写機を近くで見学しながら、映写の仕組みを学ぶプログラムも予定しています。子どもたちはもちろん、親にとっても楽しめるプログラムとなっています。

また、上映会に先駆けて、第1部ではお寺の境内で流しそうめんがあり、第2部の上映会のあとも、夕方からは近所の商店会で夏祭りも開催される予定です。
夏休みの1日を楽しく過ごしてみませんか。

上映会への入場は無料。

■開催概要
主催:お寺キッズ実行委員会、ちいさなひとのえいががっこう
日時: 2013年7月28日(日) 第2部:上映会13:30-15:10(開場13:00)
   *第1部:流しそうめん 11:45 -13:15
会場:港区・明福寺 (港区三田4-4-14)
    →地下鉄南北線・三田線 白金高輪駅 出口2 徒歩7分
     JR山手線・京浜東北線 田町駅 西口改札 徒歩12分
     地下鉄三田線・浅草線 三田駅 A3出口 徒歩12分
   ホームページ・地図→http://www.myoufukuji.jp/

◎第2部 親子上映会のみ↓
会費:無料
対象:小学校以下のお子さんをお連れの家族20組

◎ 参考 第1部 流しそうめん
会費:大人300円、子供200円、2歳以下無料
対象:小学校以下のお子さんをお連れの家族10組

*第1部のみ、第2部のみの参加も可能です。
*当日の飛び入り参加も可能ですが、定員が限られているため、なるべく前日までのご予約をおすすめいたします。

お問い合わせ:ちいさなひとのえいががっこう(担当:岡崎)
   e-mail: eigagakkou@hotmail.co.jp
  *大人だけの参加(見学、取材など)をご希望の際はあらかじめご連絡ください。

■上映スケジュール

*第2部 親子上映会
【13:30 開始】
  13:30 映画の前のお話
  13:35 上映会 開始
      『さるかに』(19分)
      『ふらいぱんじいさん』(21分)
     *上映の合間には、副住職によるお話があります。
  14:20 休憩、映写機見学
  14:40 映画のひみつ(ワークショップ)
  15:10 上映会終了、自由時間
 【16:00 閉場】

■上映作品の解説
『日本むかしばなし さるかに』
(19分/1972年/日本/カラー/16mm)
昔々のある秋のこと、カニがハサミで稲刈りをしていると、サルがやってきて勝手に持ち帰ってしまった。夜、カニが餅をついていると、またサルがあらわれ、餅も奪って帰った。仕方がないので、カニはサルが残した柿の種を植えて、心をこめて育てた。柿の木は大きくなり、たくさんの実をつけたが、またしてもサルがやってきて、柿の実を食べてしまった。カニが抗議すると、サルは硬くて青い柿の実を投げつけて、カニはつぶれて死んでしまった。その体から二匹の子どものカニが出て来て、親の敵討ちを誓う。ハチやクリ、ウスも味方になり、サルの住む家へと向かうのだった。
木彫りの人形が味わい深く、背景にも木目を活かした和紙を使い、全体的に和風の印象で統一するなど、細部への監督のこだわりがうかがえる。

原作:木村次郎、演出・脚本:岡本忠成、撮影:吉岡謙、田村実、音楽:廣瀬量平
声の出演:入江洋佑、木村幌、新井和夫

『ふらいぱんじいさん』
(21分/1981年/日本/カラー/16mm)
ふらいぱんじいさんの楽しみは、子どもたちのために目玉焼きを焼くこと。ところがある日、新しいフライパンがやってくる。暗い流しの下でがっかりしていたが、中華鍋やごきぶりに励まされ、思いきって旅にでることを決意する。様々な動物と出会い、騒ぎに巻き込まれながらも、旅を続けるじいさん。ある日、嵐の海で溺れそうな小鳥を助けるが、大きなタコに襲われる。じいさんの知識や経験で危機を逃れることができたが、じいさんの体は傷つき、弱りきっていた…。
粘土を使った半立体アニメーション。金属っぽさを出すために、ふらいぱんじいさんには金属粉を、動物のキャラクターには細かく刻んだ毛糸を粘土にまぜるなど、素材にも工夫がされている。『くまの子ウーフ』などで知られる神沢利子による原作を、たくさんの台所用品や動物たちなどの魅力的なキャラクターで楽しい世界に作り上げた。

原作:神沢利子、演出・脚本:岡本忠成、脚本:東川洋子、永倉薫平、撮影:田村実、音楽:廣瀬量平、語り:岸田今日子

◎ 映画のひみつ(ワークショップ)
…アニメを観たあとは、映像で遊んでみよう!
本当は生きていないはずの人形たちが動き出す…これは映画が使う魔法です。スマホやiPadのアプリ「逆転時間」「MoPho」などを使って、映像の原理やトリックを、自分たちのカラダを使って体験するワークショップです。

■「ちいさなひとのえいががっこう」とは…?
 「映画を勉強しよう!」をコンセプトに、子どもも親も一緒になって映画を楽しめる場を作りたい、とボランティアの有志が集まって活動を始めたサークルです。これまでに「こどもえいがかい」を49回開催してきました。
活動を開始してから8年が経ちました。これからもいろいろな映画上映会で映画を楽しんだり、近くの映画館へ遠足に行ったり、映画の作り方の秘密を知るためのワークショップを企画しようと考えています。
ただいま「ちいさなひとのえいががっこう」では、一緒に活動をしてくれるボランティア・スタッフ(年齢・職業関係なし!)と、一緒に映画を楽しんで観てくれる生徒を募集しています。ブログはhttp://yaplog.jp/eigagakkou/

また、今回のように出前上映会をやってみたい、という団体からのご相談もお待ちしております。ちいがくのブログには、出前上映会を実施する際のチェックポイントや申し込みに必要な事柄をQ&A形式でまとめたページもあります。
「出前上映会、受付中!」→ http://yaplog.jp/eigagakkou/category_21/
詳しくは、eigagakkou@hotmail.co.jp (岡崎)までお問い合わせください。

執筆者

Yasuhiro Togawa