『トレインスポッティング』で<衝撃>を、『スラムドッグ$ミリオネア』で<感動>を、ロンドンオリンピックで世界を<歓喜>に包み込んだアカデミー賞®監督ダニー・ボイルの最新作『トランス』(10 月公開)。記憶を失ってしまった男の潜在意識に入り、消えた絵画を探し出すという斬新な設定、そしてその絵画をめぐって揺れ動く 3 人の男女をスリリングに描いた本作。記憶と現実がパズルのように入り組んだ展開を、独創的なストーリーテリング、そしてポップな映像と音楽で演出した、まさにダニー・ボイルの真骨頂ともいえるスタイリッシュ・サスペンスです。

特報は、「絵画を盗むのは簡単だ」と語る競売人(ルビ:オークショニア)のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)の姿から始まる。その言葉を実行すべく、白昼のオークション会場をギャングが襲い、サイモンがゴヤの「魔女たちの飛翔」をバッグに入れて運ぶ場面から、仲間のギャングのリーダー、フランク(ヴァンサン・カッセル)がサイモンを殴り倒しバッグを奪う展開へ。だが、バッグを開けてみると、中にはなぜか額縁しか残されていない。絵画を隠したサイモンを問い詰めるが、殴られたショックで彼の頭からその記憶は消えてしまっていた。そこで催眠療法(ルビ:トランス)で潜在意識に入り、消えた絵画を探すことに・・・という斬新な設定が語られている。

催眠療法を受けるシーンの後、次々と映し出されるのは、何か。思い出?待ち受ける現実?想像の世界? ダニー・ボイルならではの記憶と現実がパズルのように入り組んだ展開、独創的なストーリーテリングを垣間見せる。
「僕は何をした?」「君は誰だ?」「絵画はどこに?」と発せられる疑問の数々。失われた記憶は戻るのか?そしてその先にはどのような結末が待ち受けているのか、期待せずにはいられない。
ポスタービジュアルには、傷ついたサイモンが一人地下通路を歩く姿がレイアウトされている。彼に何があったのか?どこへ向かおうとしているのか?表情からうかがい知ることはできない。鏡に映し出され重なり合う姿が、サイモンの何を暗示しているのだろうか?そして記憶の大切な“その先”とは一体、なんだろうか?

音楽は、ロンドンオリンピックの開幕式で音楽ディレクターを務めたアンダーワールドのリック・スミス。

特報::http://youtu.be/L5X5ISqJj4U

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執筆者

Yasuhiro Togawa