埼玉県某市、武蔵野線沿線のN座駅近くに建つ高級マンションでセレブ生活を満喫している美少女姉妹、通称ランとパンドラ。趣味のロリィタファッションに身を包み怠惰な日々を過ごす優雅なニート生活を営んでいた。そんなセレブニートな生活に疑問を感じていたパンドラは、秋葉原のメイドカフェ「姫武者」で働くことを決意する。「我々、姉妹にとって働くということは最も犯してはならない罪!」と血相を変えるランだが、働くことで“リア充”していくパンドラの様子に戸惑いと反発を覚え始め…。

ウェブコミックの「FlexComixブラッド」で2007年12月14日より連載が開始され、2008年6月10日にウェブコミックの「FlexComixネクスト」へ移籍以降も好評連載中(2012年8月現在)の『武蔵野線の姉妹』。「稀代の萌え絵師」と讃えられるユキヲが描くゴシック・アンド・ロリィタの見た目可愛らしい女の子のキャラクターとは対照的なシュールかつナンセンスな笑いの世界が幅広い読者のツボを押さえ、2012年5月に単行本も第5巻目が発売された人気の萌えコミック、待望の映画化。

才色兼備で巨万の富を持ち、でもニートでヲタクな姉と、BL漫画にはまる妹を中心とした残念な人たちが繰り広げる、常人の常識でははかることのできない世界(△×○□※♨☾☎〒〜〜〜!!!)は原作同様に観る者を“衝撃”(ここは「看板に偽りなし」の自信あり。笑撃とかじゃなく、ほんとに衝撃です)の超・激アツゾーンに突入させること間違い無し!

映画の主な舞台は秋葉原のメイドカフェ。今となっては何ら珍しくもない設定だが、2012年はなんと秋葉原にとってメモリアルイヤーなのだ。秋葉原初の常設型メイドカフェ「Mary’s(メアリーズ)」が2002年に登場してから10年、そして秋葉原のシンボルとも言える「ラジオ会館」旧本館ビル(2012年8月現在新築工事中)が1972年に完成してから40年になるのだ。それだけではない。「秋葉原」(台東区)の住居表示が実施されてから48年。48と言えば「AKB48劇場」のグランドオープンから7年と、節目ではないがとにかく街の元気を象徴しているではないか。そんな秋葉原の街、はランとパンドラが放つ凄まじいまでの衝撃波に、果たして耐えることがきるのか!?

予告編::http://youtu.be/hdootQ3Sc3I

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執筆者

Yasuhiro Togawa