魅惑的な街ハバナの7日間を、国際的に活躍する7人の監督が切り取る、至福の
アンソロジー『セブン・デイズ・イン・ハバナ』が、8月4日よりヒューマントラストシネマ
渋谷にて公開の運びとなりました。

“カリブ海の真珠”とも呼ばれるキューバの首都ハバナは、希に見るほどのユニークな個性に満ちあふれた国際都市として世界中の観光客を魅了し続けている。文豪アーネスト・ヘミングウェイがこよなく愛したことでも知られるこの美しき街は、世界遺産に登録されている旧市街地など多様な様式の歴史的建築物が建ち並び、ノスタルジックな旅情を誘ってやまない。カリブ海を臨む白浜のビーチ、ナイトスポットを活気づける本場のキューバ音楽とダンス、陽気でバイタリティあふれるラテンの国民性……。こうしたキューバ=社会主義国というイメージからかけ離れたハバナの街の多面的で奥深い魅力を余すところなく収めた珠玉のアンソロジー、それが『セブン・デイズ・イン・ハバナ』である。
               
国際的に活躍する7人の監督が参加したこのプロジェクトは、独立した7つのエピソードで成り立っている。ハバナを初めて訪れたアメリカ人青年の体験記「ユマ/月曜日」では、この街の摩訶不思議さに翻弄されながらも忘れえぬ一夜を過ごす主人公の心の移ろいをユーモアたっぷりに描出。「ジャム セッション/火曜日」では、海外からやってきた著名映画監督と地元タクシー運転手の間に芽生えた友情劇が、気ままな即興音楽のように奏でられていく。これら外国人の視点を採用したエピソードに加え、家事やふたつの仕事をこなす中年女性の大忙しの一日を綴る「甘くて苦い/土曜日」、おんぼろアパートを教会に改装しようとする老婆の奮闘劇「泉/日曜日」など、ハバナ市民の日常に深く切り込んだ逸話も収録。そこには経済的な困窮などのさまざまな苦難や突発的トラブルにもめげず、一瞬一瞬のかけがえのない喜び、よりよい明日への希望を探し求める庶民のほろ苦くも逞しい人生模様が、このうえなくいきいきと刻み込まれている。  

予告編::http://youtu.be/ee-NRTPFSyk

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa