70年代に歌姫ニコと作り上げた作品群で注目され、ジーン・セバーグ、カトリーヌ・ドヌーヴなどの名女優と次々と傑作を発表し、名立たる映画祭で高い評価を受けてきた孤高の映画作家フィリップ・ガレル。彼が新たに生み出した私小説のような密度の『愛の残像』と『灼熱の肌』の公開初日が決定いたしました。『愛の残像』は6月23日(土)より、『灼熱の肌』は7月21日(土)より、シアター・イメージフォーラムにて公開となります。

芸術が愛に引きずられる。それがガレル作品の美しさである。—カイエ・デュ・シネマ
『愛の残像』第61回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品
パリ。写真家のフランソワと人妻で女優のキャロルは恋に落ちるが、すぐに関係は終わりを迎える。その後、キャロルは自ら命を絶ってしまう。1年が経ち、フランソワは新しい恋人と幸せな日々を過ごしていたが、キャロルの姿が見えるようになり……。生と死、夢と現実を超越する激しい愛を、モノクロームで綴る悲恋の物語。   

『灼熱の肌』第68回ベネチア国際映画祭 コンペティション部門正式出品
ローマ。ある日、売れない俳優のポールと恋人エリザベートは画家のフレデリックを訪ねる。そこにはフレデリックと妻のアンジェルがいた。罪深いほどに美しい映画女優アンジェルと若く自由なフレデリックとの夏の日々がはじまる……。太陽の日差しと鮮やかな色彩で魅せるゴダールの『軽蔑』への返歌と言える愛の物語。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa