本年3月、中国、香港、台湾で公開されて以来、既に15億円を突破する興行収入を上げ、、異例のメガヒットを続けているアン・ホイ(許鞍華)監督による感動作『桃姐(A Simple Life)』が、現地時間4月15日(日)夜、香港・文化中心において行われた香港のアカデミー賞と言われる、第31回香港電影金像賞受賞式において、作品賞、監督賞、脚本賞(スーザン・チャン/陳淑賢)、主演女優賞(デニー・イップ/葉徳嫻)、主演男優賞(アンディ・ラウ/劉徳華)の最多5部門、主要賞を独占しました。
本作が11年ぶりの銀幕復帰となった名女優デニー・イップは、昨年9月に開催された第68回ヴェネチア映画祭で、中華圏二人目となる最優秀女優賞を獲得して以来、台湾金馬奨、アジア映画祭に続く四度目の受賞という快挙を成し遂げました。

60年間に渡ってある家族に仕え続け、今は年老いた家政婦の桃姐(デニー・イップ)と、幼い頃からごく当たり前に、桃姐に身の回りの世話をしてもらっていた雇い主の息子ロジャー(アンディ・ラウ)。ある日、桃姐が脳卒中で倒れたことによって、ロジャーの心境に変化が生じ、二人は母と息子以上の絆で結ばれていく、というヒューマンドラマ。実話を元にした感動のストーリーに、大ヒット中の劇場内は涙に包まれています。主演女優賞総なめのデニー・イップの名演技、本作でプロデューサーも兼ねているアジアの大スター、アンディ・ラウが、リアリティ溢れる市井の独身男役で新境地を開拓しているのも話題。
誰にでも訪れる“老い”、そして“人生の仕舞い支度”、いつの世も変わらない“人と人との絆の尊さ”。先頃発表された“香港オールタイムベスト100”(香港TIMEOUT誌選出)に、本作を含む実に6本もの作品をランクインさせたアジアを代表する女性監督アン・ホイが、その普遍的なテーマを、細やかな演出で、時にユーモアを交えながら、美しく描きます。

日本公開が待ち望まれていた本作の日本公開が、遂に決定!
ツイン配給により、今秋、Bunkamuraル・シネマを皮切りに、全国順次ロードショーされます。
この秋一番の話題作、『桃姐(A Simple Life)』(原題)、邦題決定も間もなくです。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=50211

執筆者

Yasuhiro Togawa