スパイ小説の大家、ジョン・ル・カレの最高傑作「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の映画化、『裏切りのサーカス』日本公開に伴い、ポール・スミスが映画のクリエイティブ面での協力を行いました。監督のトーマス・アルフレッドソンからの依頼を受け、舞台となる1970年代のロンドンを再現するために、ポール・スミスがクリエイティブ面でのアドバイスを行なっています。トーマスとの幾度にも渡るミーティングの中で、ポールはこの映画の重要なムードやカラー、(スチル)カメラマンとしての視点等をアドバイスしました。

トーマスの新作『裏切りのサーカス』への協力を依頼されたことを光栄に思います。前作の『ぼくのエリ 200歳の少女』は素晴らしい作品で数々の賞も受賞しました。トーマスからのブリーフィングはとても簡単なもので、私の考え方を尊重してくれました。聞くと、きっかけはストックホルムで私が行なった講演会に彼が出席して私の物事に対する視点を面白いと感じてくれた事のようでした。その後、台本を読み、映画をとりまくムード、色、撮影方法等色々なことへ思いを巡らせました。いままでこのようなことは行ったことがなかったので、果たして自分が正しいことをしているのか全くわかりませんでした。しかし、トーマスが私のプレゼンテーションに満足してくれたことを非常に嬉しく思います。— Paul Smith

本作品はゲイリー・オールドマンの主演男優賞を含め本年度アカデミー賞3部門、英国アカデミー賞(BAFTA)では11部門ノミネート他、世界の映画賞で10部門受賞56ノミネートを果たしています(2月13日現在)。
日本公開は2012 年4月21日よりTOHOシネマズシャンテ他全国順次公開となります。
URL: http://uragiri.gaga.ne.jp

2012年2月12日に開催された英国アカデミー賞(BAFTA)では、主演のゲイリー・オールドマンがポール・スミスのビスポークタキシードを着用してレッドカーペットに登場しました。本作はBAFTAで最優秀イギリス映画賞と、脚色賞の2冠に輝きました。

ポール・スミス 丸の内店では、映画の公開にあわせ、主演のゲイリー・オールドマンとフォトグラファー、ジャック・イングリッシュが映画の撮影中にスチルカメラで撮影した写真を展示します。
映画の撮影の合間にセットで撮られたモノクロ写真の中では、名優コリン・ファース、トム・ハーディ、ジョン・ハートらの映画の中の役とはまた違った一面を見る事ができます。
本展はポール・スミス 丸の内店2階をギャラリースペースとして期間限定で開催いたします。

会期: 2012年4月14日(土)〜5月13日(日)/11:00〜20:00/不定休
場所: ポール・スミス 丸の内店
東京都千代田区丸の内3−3−1/℡:03-3240-0223

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執筆者

Yasuhiro Togawa