例え原発が明日止まったとしても10万年危険な放射性廃棄物は残る
チェリノブイルから25年たった今、原発と放射性廃棄物、そして未来を語るイベント開催

4月2日より緊急公開された『100,000年後の安全』。渋谷のアップリンクでの朝1回の上映から始まり現在全国で40館のでの公開が決まっている。アップリンクでは、拡大公開後も連日満席札止めが続き、上映後にはほぼ毎日、映画を観た方との意見交換が行われ、原発推進、脱原発という意見に係わりなく、10万年間も危険な放射性廃棄物を人間が管理する事が可能なのかどうかということを考えさせられたという意見が多く寄せられています。

本作は、フィンランドのオルキルオトに建設中の、原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場“オンカロ(隠された場所)”と呼ばれる施設に、世界で初めてカメラが潜入したドキュメンタリー作品で、安全になるまで10万年を要するという高レベル放射性廃棄物を、果たして10万年間も安全に人類が管理できるのかをフィンランドの最終処分場の当事者たちに問うています。
このドキュメンタリー映画は、まるでSF映画のようであり、怪物が出てこないホラー映画のようでもあり、観客を静かな恐怖と絶望に導きます。
「ある日人類は新しい火を手に入れた、その火は強力すぎて消すことができなかった」とは映画の中で観客に向かって語るマドセン監督の言葉。それは、今この映画を観る私たち日本人の観客に向けて語られている言葉のようです。

現状日本では、原発から生まれる放射性廃棄物の処理をどうするか、未定のままです。
今、福島の状況はどうなっているのか?今後どうなっていくのか?諸外国ではどうなっているのか?ゲストの方のお話を伺いながら、
本作を通し、今の日本の原発の現状、既にある廃棄物の処理方法、原発に変わるエネルギーについて考え、話し合いたいと思います。

————————————–
【4/28(木)】19:00開場/19:30上映
「チェルノブイリの今とフクシマ」ゲスト:広河隆一(ジャーナリスト)

【4/29(金祝)】13:35開場/13:50上映
「世界の原発事情〜フィンランド編」ゲスト:須永昌博(スウェーデン社会研究所)

【4/30(土)】13:35開場/13:50上映
「廃炉という選択〜日本の核廃棄物処理の現状」ゲスト:舘野淳(中央大学商学部教授)

【5/2(月)】19:00 OPEN/19:30 START
「原発に変わるエネルギー」ゲスト:飯田哲也(環境エネルギー政策研究所)

【会場】渋谷アップリンク・ファクトリー
http://www.uplink.co.jp/info/map.html

【料金】一律2,500円
入場料より200円を福島県の社会福祉課に義援金として寄付します。
義援金は家屋が全半壊したり、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連して
避難指示を受けたりした計約6万5000世帯に分配されます。
※義援金振込先:ゆう貯銀行 福島県災害対策本部 00160-3-533

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49185

執筆者

Yasuhiro Togawa