《最高の俳優たちが火花を散らす 香港ノワールの息詰まる世界》
「エレクション」(05)、「エレクション〜死の報復〜」(06)、「エグザイル/絆」(06)、「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」(09)など、マフィア、警察といった組織に属する男たちの非情な闘いをスタイリッシュな映像とともに描き、いまや世界的巨匠と呼ぶべき存在となった香港のジョニー・トー監督の新作が2011年早春にて公開となります。本作品では初のサイコアクションを描き、ラウ・チンワンやアンディ・オンなどの男気溢れる演技、1秒たりとも気の抜けない展開、そしてラストの迫力満点な銃撃シーンで観客を魅了する!!!

【ストーリー】
「ヤツは七匹の鬼に操られている・・・」
失踪した刑事、その拳銃による連続強盗殺人、公職を追われた異能のプロファイラーが治安を揺るがす真実を見た時、善と悪のバランスが脆くも崩れ去って行く・・・
5年前、西九龍署・刑事課へ配属された新人のホー刑事は、そこで奇妙な犯罪検証を行う先輩のバン刑事に出会う。我が身を殺人被害者と同じ状況に置くことで、奇妙にもバンは真犯人を突き止めていた。時は流れて現在。数々の奇行が原因で刑事をクビになったバンのマンションへ、かつての後輩ホー刑事が現れる。バンの洞察力に畏敬の念を抱いていた彼は、暗礁に乗り上げた失踪事件解決の糸口をつかもうと、意見を求めにやって来たのだった・・・。

【ジョニー・トー監督】
香港出身。1973年にTVB(無綫電視)の俳優養成所へ進んだ後、制作スタッフとなり数々のドラマに携わる。1980年に映画『碧山寒山奪命金』を初監督。チョウ・ユンファ主演『過ぎゆく時の中で』(89)で香港電影金像奬の最優秀監督賞にノミネートされ、映画監督としての才能が広く認められる。以後、チャウ・シンチーの魅力を引き出した『チャウ・シンチーの熱血弁護士』(92)<未>、『マッドモンク/魔界ドラゴンファイター』(93)など、娯楽色豊かなヒット作を連発する。1996年にはワイ・カーファイと共同で制作会社「銀河映像(香港)有限公司」を設立。作家性の高い作品を次々と打ち出し、新たな香港ノワールのスタイルを築いた。『エレクション』(05)がカンヌ国際映画祭パルムドール候補になるなど、アジアのみならず欧米でもその評価は高い。2008年にはヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めたほか、2009年には日本の北野武監督に先駆けフランスから芸術文化勲章を授与されている。

【キャスト】
ラウ・チンワン/アンディ・オン/ラム・カートン/ケリー・リン/ラウ・カムリン/チョン・シウファイ/ラム・シュ

【スタッフ】
監督:ジョニー・トー、ワイ・カーファイ 脚本:ワイ・カーファイ、アウ・キンイー 撮影:チェン・シウキョン 編集:ティナ・バズ 美術:レイモンド・チャン 音楽:グザヴィエ・ジャモー

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執筆者

Naomi Kanno