《名古屋発のアートフィルム》
現実とネットの境界が曖昧になり、内面が現実を侵食していく社会で生きる方法。
塚本晋也、片岡礼子を主演にむかえた『溺れる人』で劇場デビューを飾った一尾直樹脚本監督の第二作。一貫したテーマは関係性における自己存在の不確かさ。本作は、名古屋を拠点に活動する世界の俊英に、名古屋の企業が出資し、地元の協力のもと、全面名古屋で35ミリ撮影された、名古屋発信の映像芸術です。

出演は、尾野真千子、郭智博、ミスマガジン出身の菊里ひかり。アイの父に『萠の朱雀』でも尾野と父子を演じた國村隼。アイの母に萬田久子、ほか麻生祐未、風間トオル、内山理名ら確かな俳優たちが集結。
人気アニメ『蒼穹のファフナー』のangelaが書き下ろした主題歌。

【STORY】
人には絶対わからない。急に気がついたの、とにかく大事なことを忘れているって。だから、さがさなくちゃいけないの。
両親と実家で暮し、ピアノを教えているだけのアイ。妻子と別れ新しい恋人と暮らす会社員のユウ。母親と恋人を他人事のように眺めている女子高生のケイ。「こんなことをしたいんじゃない」。「ほんとうは違う」。思いと裏腹な現実が充満しはじめた心に天空から“それ”が飛来した。内面生活は現実社会から乖離し、現実を呑みこむ。行き場のない思いが世界に充満し周囲を変えていく…。

【CAST】尾野真千子/郭智博/菊里ひかり(現桜井ひかり)/國村隼/萬田久子/麻生祐未/風間トオル/今井清隆/遠野あすか/内山理名

【STAFF】エクゼクティブプロデューサー:来間紘、松波頼明|監督・脚本:一尾直樹|撮影:金子正人|照明:田村文彦|録音:弦巻裕|美術監督:安藤伸|編集:一尾直樹|音楽プロデューサー:中西聡|音楽:倖山リオ|主題歌:angela「『リアル』は…」(スターチャイルド・レコード)|プロデューサー:大塚馨、井澤昌平、川村晃司、阿部祥三、松波宏忠|企画・制作:大風|製作:「心中天使」製作委員会(株式会社三晃社、テレビ愛知株式会社、株式会社ジェー・ピー、株式会社アイ・ヴィ−・シー、東山遊園株式会社、御園サービス株式会社)

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49065

執筆者

Naomi Kanno