SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2009では、国内若手クリエイターの発掘と支援を目的に、長編コンペティション部門でノミネートされた国内作品に対し、「SKIPシティアワード」を設立しました。受賞者は、SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ内のHDスタジオ、編集室、MA室などの映像制作支援施設を一定期間利用できるなど、次回の長編映画企画に対して支援を受けられます。審査には、国際的に活躍する映画プロデューサー山本又一朗氏を委員長とする国際審査員団があたり、映画祭最終日の表彰式にて、受賞者の発表・賞の授与が行われます。
各上映後には、監督と出演者が登壇し、舞台挨拶ならびに質疑応答を行います。

■『カケラ』監督:村上祐介(2008年/日本/131分)
7月16日[木]11:00 ・7月18日[土]17:00
孤独な自分だから人の寂しさを放っておけない…優しい人たちの心温まる物語
幼少時に親に捨てられ、人知れぬ孤独感を抱えている松江貴広は、ある日、ホームレスの少年に出会う。
自分と似た境遇のその少年に同情した貴広は、一緒に住まないかと切り出す。そんな中、アルコールに倒れた外国人も介抱する事に・・・。

出演: 松江貴広、桑田尚典、サイラス望セスナ
監督プロフィール
1981年2月11日生まれ、大阪府出身。高校在学時より映像制作を始める。映画を学ぶ為、ロサンゼルスに留学するも、半年で帰国。その経験をバネに、大阪で映像の専門学校を卒業後、東京に移り、映像制作とVJ活動を始める。2006年に自主映画制作団体「indust-film」を立ち上げ、本格的に映画制作をスタートさせた。今作が初めての長編作品。

■『求愛』監督: 金井純一(2008年/日本/77分)
7月13日[月]11:30 ・7月18日[土]13:30
女の、愛への不信と愛への希求をつづったドラマ
田舎で二人暮らしの母・敬子と娘・早苗。ある夏、息子の真司が結婚の報告のため新妻・美咲を連れて東京から帰ってくる。
久しぶりの息子の帰省、結婚を喜ぶ母親。しかし早苗は、兄を温かく迎えながらも、ある悩みを抱えていた。

出演: 斉藤陽一郎、深澤しほ、瑠川あつこ,朝加真由美
監督プロフィール
1983年埼玉県生まれ。大学在学中より、ドキュメンタリー作品をはじめとした映像作品を製作。2006年よりENBUゼミナールにて映像制作を学び、2007年、伊参スタジオ映画祭にて『求愛』がシナリオ大賞を受賞。翌2008年、同作を映像化。

■『Lost Paradise in Tokyo』監督: 白石和彌(2009年/日本/115分)
7月12日[日]16:30 ・7月14日[火]11:30
安住の地、本当のパラダイスとはどこにあるのだろうか..
知的障害を持つ兄・実生と二人で暮らすことになった幹生は実生の性処理のために呼んだデリヘル嬢の聡子と知り合う。
兄との関係に悩む幹生と、性の捌け口となりながらも自分をアイドルと称する聡子。それぞれの慟哭が響く!

出演: 小林且弥、内田慈、菟田高城
監督プロフィール
1974年北海道生まれ。1995年、中村幻児監督主催の映像塾に参加。以後、若松孝二監督に師事し、フリーの演出部として行定勲、犬童一心監督などの様々な作品に参加。2007年、鈴木亜美ショートム.ビー「join」、PV「O.K.FunkyGod」で初監督。
2008年、魔法のi らんどTV「呪われた学校」製作。今回の『Lost Paradise in Tokyo』が長編デビュー作。

*上記3作品は、従来の各賞(最優秀作品賞、監督賞、脚本賞、審査員特別賞)の授賞対象でもあります。

執筆者

Yasuhiro Togawa