2008年にスクリーンで最も輝いた映画、リリー・フランキー、映画館大賞イベントで結婚への憧れを語る!
3月31日に、北は北海道から南は沖縄まで、映画館スタッフの投票によって決まる初の映画賞「映画館大賞」の2008年度ベストテン作品が発表されました。5月22日〜29日にはユーロスペースにて、ベストセレクション作品をトークイベントつきで特集上映しております。全国の映画館スタッフたちが「ぜひスクリーンで観てほしい」と熱い思いを込めて選んだ作品たち、スクリーンで最も輝いた映画たちのアンコール上映に、続々と豪華ゲストの参加も決定し、5月23日(土)には映画館大賞で第2位となりました『ぐるりのこと。』の主演リリー・フランキーさんが、トークイベントに登場! 小ネタ満載のトークで超満員の観客を爆笑の渦に巻き込みました。
5月23日(土) ユーロスペースにて
『ぐるりのこと。』 上映(第2位作品) トークゲスト:リリー・フランキー(主演)
リリー・フランキー、映画館大賞イベントで結婚への憧れを語る!
『ぐるりのこと。』上映後に登場した主演のリリー・フランキーさんに場内の熱気は最高潮。
本人にとっての2008年度映画館大賞については「オレも去年の1位は『ダークナイト』ですね。やっぱり。1日中ジョーカーの真似をしてました。紫のスーツを持ってまして、久々に着ましたね。女の口の中にナイフを入れてみたくなってしょうがなかったですね。(ヒース・レジャー演じるジョーカーを真似て)エピソードを聞かせたくてね。(『ぐるりのこと。』が映画館大賞1位の『ダークナイト』と)5ポイントしか差がなくて、嬉しいことです。」と主演作同様に愛した作品の首位に賛同。
普段は朝眠るというサイクルで活動しているというリリーさんは、『ぐるりのこと。』撮影中は毎日早起きして現場に行き「いつも自分が寝てる時間に起きないといけないから、急にブラジルに移住したような気分でしたね。いつも6時とか、7時とかに寝てるんですが、その時間に起きて支度して。健康になりますね、早起きすると。行くと食べ物があって、お昼があって、夜はケータリングで。食べ物のことばっかり考えますね。隣で有名な映画の撮影をしていて、隣のお弁当がいいなあ、とか。食うことばっかり考えてましたね。早起きするとバカになりますね。撮影の間5、6キロ太ったんですよ。おはぎとかシュークリームとか。衣装の量がすごいんだけど、きつくてボタンが止まらなかった。」とエピソードを披露。役作りについては、「結構しました。お話を頂いてから、アバラを抜いたりもしましたし、歯も3本くらい抜きましたけども。そして、やはり歯を戻したりとかしました。」と一瞬本当か!? と思うジョークで笑わせましたが、「橋口監督が言っていたのは、(自身が演じた)カナオに近いものがオレにはあるという・・・。監督なりに見て、そう思ってくれたらしくて、そんなに極端な役作りを求められてなかったかもしれません。」「撮影所の人が言ってましたけど、法廷のセットは、撮影所始まって以来くらいのでかいセットだと。本当の大法廷と同じ、壁紙の色から何から。本当にあのでかい建物がドンとそこにあるんですよ。柵のこっち側にいて、毎日凶悪な犯罪者が来るから、本当に気分が滅入ってきて。勝手に動ける雰囲気じゃなくて。本当に張り詰めていて。木村さんと一緒のシーンが1ヶ月間。その後1ヶ月間が法廷とかのお仕事をしているシーンで。全く違う映画を撮っているような気分だった。」「自分はそんなにはこの役と離れていないと思うんですけど・・・。頼りないけどぶれない感じ。いい男だと思う。今の時代、真面目に生きている人のほうがおかしくならざるをえない。普通に考えたら貧乏くさいし、主役になれる夫婦じゃない。こういう夫婦が主役になるのは、皮肉な世の中だなと思いますね。」「この映画は、家でDVDで観たりもしますね。客観的に観たらどうなんですかね? 夫婦で観て良かったという人と、夫婦で観なきゃ良かったという人とがいるんですよ。だいたい後者は別れる直前でしょうね。あと、この映画を観て結婚したというカップルもいますよ。責任感じちゃいますよね。」「この映画の公開は去年の6月ですかね。こんなに長く見ていただけるなんて嬉しいですね。DVDが出ているのに(映画館に)足を運んでいただけるなんて素晴らしいことで。監督も草場の影から泣いていると思いますよ。」と様々な思いを語ってくれました。
最後の大物独身のリリーさんに、結婚について尋ねると「いいもんだなあ、と思います。(『ぐるりのこと。』のワンシーンで)夫婦で一緒に立ち食いそばを食っている時は、苦しいものを乗り越えた感が自分にもあって。その時に翔子(木村多江)が200円くらいの蕎麦を食べて。周りはサラリーマンが独りで食べている中で、なんか俺は誇らしげな気持ちになったんですよね。こういう食事だけど2人で食べている、っていうことに。ああいう、一緒にいる感じが憧れますね。結婚ていいな、と。いつかはしたいですね。東京が早く同性で結婚できるようになればいいんですけど。」あらぬ願望を口にして会場を更に沸かせてくれました。
●映画館大賞のHP
http://eigakantaisho.com
●映画館大賞の特集上映は、連日日替わり豪華ゲストをお迎えして5月29日までユーロスペースにて開催しております(詳細は上記HPをご覧ください)
主催/映画館大賞実行委員会
関連作品
http://data.cinematopics.com/?p=45623
執筆者
Yasuhiro Togawa