いよいよ今週末公開の『映画と恋とウディ・アレン』は、彼の幼少期から『ミッドナイト・イン・パリ』までの軌跡を網羅した快作。転機となった革新的傑作『アニー・ホール』の秘話や、12/1(土)公開の『恋のロンドン狂騒曲』の撮影現場の様子を交え、アレンの創作の謎を解き明かす。また、多くの映画関係者がアレンに対する見識やバックストーリーを語っている。その錚々たる面々はまさに見どころのひとつ!
公私ともに長年のパートナーであったダイアン・キートンの率直な語りをはじめ、なんとミア・ファローと養女のスキャンダルにも本作は触れているのだ。

ロバート・B・ウィード監督は語る。
—誰もがみんな協力を惜しまなかったよ。ミア・ファローに関しては、僕自身も絶対断られるだろうと思っていたけれど、とにかく手紙をマネージャー宛に出した。彼女は「僕のレターを読んで考えたけれどやはり遠慮したい」と丁寧な手紙をくれた。その気持ちはよくわかる。映画はウディの映画制作に関わるものだから、彼女の視点からそれを語ってもらえたら良かったけれど、それでも個人的な領域に話しがいかないようにするのはとても難しいだろう。でもミアがインタビューのフッテージを使わせてくれたことは、それ自体が彼女の素晴らしい配慮の証だと思う。

過去にウディに関するドキュメンタリーテレビ番組は作られたことはあったが、本作ほど、彼の経歴、人生、仕事、創作過程など多方面に及んで掘り下げられた作品はなかった。
まさしく“生ける伝説”たるウディ・アレン。
頑なにプライベートを固持していたこの人物を1年半に亘り撮影し完成に至った『映画と恋とウディ・アレン』は、11/10(土)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。

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執筆者

Yasuhiro Togawa