“爆音映画祭”誕生のきっかけはニール・ヤング

爆音上映の誕生15周年を記念して、ニール・ヤング監督作『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』、『マディ・トラック』の日本初&爆音上映が決定した!
いまや全国各地で開催され、多くのファンを抱える“爆音映画祭”。その誕生のきっかけとなったのが2003年11月のニール・ヤング来日だった。来日を記念して吉祥寺バウスシアターで行われたニール・ヤングのライヴ・ドキュメンタリー『イヤー・オブ・ザ・ホース』(ジム・ジャームッシュ監督)のライヴ用音響システムを使った上映企画、その発展形として翌2014年5月に生まれたのが“爆音上映”である。その後、“爆音上映”は“爆音映画祭”へと発展し、多くの映画ファン・音楽ファンを魅了してきた。
この度、爆音上映の15周年を記念して、ニール・ヤングによる伝説の監督作『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』、『マディ・トラック』(いずれもバーナード・シェイキー名義で発表)二作の日本初上映となる爆音上映イベントが開催決定した。

11月12日に73歳の誕生日を迎えたニール・ヤングだが、現在でも精力的に活動を続けており、次々にリリースされるアルバムはもちろん、ダリル・ハンナとの結婚やエコカーやハイレゾ再生機(PONO)の開発、モンサント社などの推進する遺伝子組み換え種子や除草剤への批判活動など、産業としての音楽、それからそれを取り巻く自然環境に対しても、さまざまな活動と話題提供を行ってきた。2019年には回想録『ニール・ヤング 回想』の翻訳版も日本発売が予定されている。

今回上映となるのは、初監督作品『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』、クレイジー・ホースと組んだ87年のヨーロッパツアーの記録をまとめた『マディ・トラック』。『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』は10年前に発売された「アーカイヴ・ボックス」に収録されたものの日本語字幕はついておらず、『マディ・トラック』はアメリカ国内でもツアーから四半世紀以上経った2015年にようやく公開された。今回はいずれも日本語字幕を付けての上映となり、梅田クラブクアトロ、渋谷クラブクアトロを皮切りに全国を爆音上映で巡回予定だ。

<爆音上映15周年記念 ニール・ヤング監督作『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』、『マディ・トラック』爆音上映>
◆開催日時/場所
2019年1月10日(木) 梅田クラブクアトロ
2019年1月15日(火) 渋谷クラブクアトロ

両日とも
18:15開場/18:45開演 『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』
20:30開場/21:00開演 『マディ・トラック』

◆料金
 1作品券 前売り1,800円+1ドリンク(600円)/当日 2,300円+1ドリンク(600円)
 2作品通し券 3,000円+1ドリンク(600円)/当日 3,500円+1ドリンク(600円)

◆チケット
一般販売:12月15日(土)AM10:00よりチケットぴあ、ローソンチケット、e+、渋谷・梅田クラブクアトロ店頭にて発売
先行販売:12月8日(土)正午よりQUATTRO WEB、e+ pre-orderにて発売

◆上映作品
・『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』 原題:Journey Through The Past
1974年/アメリカ/79分
今なお現役で精力的に活動を続ける反骨のロックスター、ニール・ヤングがバーナード・シェイキー名義で発表した幻の監督デビュー作。バッファロー・スプリングフィールドからSCN&Y、「ハート・オブ・ゴールド/孤独の旅路」が全米1位を獲得する1972年に至るニール・ヤングの旅路。名盤「ハーヴェスト」録音時の記録映像など貴重なフッテージを多く含む。ミュージカル・ドキュメンタリー
監督:バーナード・シェイキー(ニール・ヤング)、プロデューサー:フレデリック・アンダーヒル
出演:デヴィッド・クロスビー、グラハム・ハッシュ、スティーヴン・スティルス、ニール・ヤング、バッファロー・スプリングフィールドほか
画像クレジット…©1974 Shakey Pictures


・『マディ・トラック』 原題:Muddy Track
2015年/アメリカ/72分
約6年ぶりとなるクレイジー・ホースとの1987年のヨーロッパツアーの記録をまとめ、2015年に発表されたドキュメンタリー。
監督:バーナード・シェイキー(ニール・ヤング)、プロデューサー:L.A.ジョンソン
出演:ニール・ヤング&クレイジー・ホース
画像クレジット…©2015 Shakey Pictures

◆爆音上映とは?
2004年に吉祥寺バウスシアターで生まれ、現在では国内の各地で年間を通じて開催されている「爆音上映&爆音映画祭」。通常の映画用音響セッティングでなく、音楽ライブ用の音響セットをフルに使い、大音響の中で映画を見・聴く試み。その爆音によって視覚までもが変容して音楽そのものも違って見える。大音量でなければ聞こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映。
◆boid主宰・樋口泰人コメント
今や全国各地で開催され、多数のリピーターを生んでいる爆音映画祭。東京・吉祥寺バウスシアターで爆音上映が産声をあげたのが2004年5月のこと。2019年で15年目を迎えます。
きっかけは2003年11月のニール・ヤングの来日公演でした。来日記念企画としてバウスシアターのスタッフが、ライヴ用の音響システムを使ってニール・ヤングのライヴ・ドキュメンタリー『イヤー・オブ・ザ・ホース』(ジム・ジャームッシュ監督)の上映をしたのです。その発展形が爆音上映。翌年の5月1日にオールナイトで行われたこのイヴェントには多数の観客が詰めかけ、以後、爆音上映はバウスシアターの名物企画となったのでした。

それから15年。音楽好きで映画の新しい見方を心から喜ぶ仲間たちと始まった爆音上映は2008年に爆音映画祭へと発展し、さらに多くの仲間たちを集め、全国に広まっていきました。この間、バウスシアターの閉館もあり爆音映画祭は最大の拠点を失うことになったのですが、その分全国での展開は加速して、今やほぼ毎週末は日本のどこかで爆音映画祭が行われているという状況となりました。

boidではそんな爆音上映の15周年を記念して、そのきっかけとなったニール・ヤングの監督作2作の爆音上映を企画しました。ニール・ヤングはミュージシャンであるだけでなく、映画監督でもあります。そのほとんどを「Bernard Shakey」名義で発表している彼の映画は、インディペンデントで活動を行うミュージシャンでしか作りえない、オリジナルのアイディアと工夫に満ち、「映画」という既成の枠組みを軽々と超えた映画になっています。ニール・ヤングの音楽を「観る」ような映画と言ったらいいでしょうか。

日本では映画は未公開のまま多くの海賊版が流出し、10年前に発売された「アーカイヴ・ボックス」に収録されたものの、日本語字幕はなし、という伝説の初監督作品『ジャーニー・スルー・ザ・パスト』。
そして、6年ぶりにクレイジー・ホースと組んだ87年のヨーロッパツアーの記録で、正式な公開はアメリカでも2015年まで待たなければならなかった、これまた伝説となった作品『マディ・トラック』。
ともに初めての日本語字幕を付けての上映となります。1月10日の梅田クラブクアトロ、15日の渋谷クラブクアトロを皮切りに、全国を爆音上映ツアーしていく予定です。

※イヴェントの詳細はboidHP、爆音映画祭HP、会場HPにて随時更新
・boid  www.boid-s.com
・爆音映画祭 www.bakuon-bb.net
・梅田クラブクアトロ www.club-quattro.com/umeda/
・渋谷クラブクアトロ www.club-quattro.com/shibuya/

企画制作:boid /PARCO
協力:Lookout Management 、Toshi Onuki