ゴールデン・グローブ賞ノミネート、アカデミー賞外国語賞ロシア代表選出などでロシアが世界に誇る気鋭の監督、アレクセイ・ウチーチェリの一大抒情詩『マチルダ 禁断の恋』が、今年 2018 年 12 月 8 日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAにて公開します。この度、劇中映像が一部解禁となりました。

今回解禁になる映像は3シーン。
① ヒロイン・マチルダは、ロシアの名門マリインスキーバレエ随一と言われた美貌と実力の持ち主で、今でいうアイドル的な人気を誇るバレリーナ。同性のライバルバレリーナからの嫉妬、やっかみを受け、本番前にコスチュームに細工されステージ上で胸元が露わになるシーン。ハプニングに気丈に振る舞うマチルダの美しい演技と妖艶な肌を見て鑑賞していたニコライ2世が釘付けになるカットも注目。
② ニコライ2世がマチルダに劇場をプレゼントするシーン。皇太子ゆえケタ違いな贈り物だが繰り広げられる会話は、別れる別れない、私との約束を忘れた、このままだと不幸になる、など不倫カップルそのものだ。ニコライ2世が小悪魔なマチルダに押されている印象。
③ 禁断の情事シーン。マチルダの肌が露わになる大胆なベッドシーンは色香漂う。小悪魔でセクシーな魅力のマチルダにニコライ2世は夢中になっている。
小悪魔的魅力とパワフルな上昇志向を持つマチルダとは対照的に、ニコライ2世はマチルダと後の本妻アレクシスとの間で揺れ動くナイーブで繊細な皇太子として描かれている。

マスコミ・一般試写会では「マチルダの個性が強い! 絶世の美女にして花形バレリーナ。皇太子のハートを
鷲づかみにいく」、「皇太子がダメダメなんだよな〜」「マチルダ怖い女だ!ニコライは怖い女に引っかかったね~」「ニコライ2世の迷いや弱さは、ロシアを統治するにはあまりに人間的すぎる」「マチルダは上昇志向が強いビッチだったのでは。そんな美女にただただ翻弄される皇太子」など肉食系・マチルダ、草食系・ニコライ2世としての感想が目立つ。
驚くのはこれがすべて実話に基づいた物語だということ。ニコライ2世はこの物語で描かれる即位から20数年後の1918年にロマノフ家の処刑に遭い死亡。対するマチルダは皇太子との愛人関係を解消後、貴族の大公と結婚し、息子も出世させ、自身も99歳まで生き、出世も権力も名誉もそして女の幸せもすべて手に入れた、いわゆる野心的な勝ち組である。諸説あるがロマノフ家の他の男性とも関係があったと言われている。
実在した“小悪魔女子”マチルダ先輩から小悪魔術を学ぶのも『マチルダ 禁断の恋』の楽しみ方のひとつかもしれない。

監督:アレクセイ・ウチーチェリ(ゴールデン・グローブ賞ノミネート監督)
出演:ラース・アイディンガー 『ブルーム・オブ・イエスタディ』『パーソナル・ショッパー』、ミハリナ・オルシャンスカ 『ゆれる人魚』
2017年/ロシア/カラー/ロシア語/108 分/原題:MATHILDE 配給:シンカ 提供:シンカ、アニモプロデュース 後援:ロシア文化フェスティバル
組織委員会、駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦文化協力庁、ロ日協会、ロシアン・アーツ 協力:ジャパン・アーツ