映画監督・豊田利晃が贈る超大作ドキュメンタリー

映画「プラネティスト」につきまして、第19回東京フィルメックスでの上映前舞台挨拶の登壇者が決定いたしました。
本作で小笠原の案内人として登場するレジェンドサーファー・宮川典継、国内で独自の立ち位置を確立し、今後、海外からのラブコールにも精力的に応えてゆく俳優の窪塚洋介、元BLANKEY JET CITYのドラマーである中村達也、ギタリスト・ヤマジカズヒデ、本作の監督である豊田利晃がワールドプレミア上映となる、第19回東京フィルメックスでの上映前舞台挨拶に登壇いたします。

※上映チケットはセブンチケットにて販売中  http://7ticket.jp/sc/mb6e 
一般:1,800円 U-25割:1,300円

【上映概要】

<日時>
11月25日(日)13:40~開演(上映前舞台挨拶)※本編2時間46分
<場所>
有楽町朝日ホール(千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11F)


【作品概要】
昭和43年(1968年)6月26日に、米国の統治下から日本への復帰を果たし、平成30年(2018年)に日本へ返還されてから50年の時が経ちました。
東京から船で24時間。東洋のガラパゴスと呼ばれ、世界でも類い稀な自然に囲まれた神秘と奇跡の島、小笠原諸島。 その島で自然と共に歩み生きる男がいます。
宮川典継、65歳。
サーファーたちのレジェンドで、 野生のイルカと泳ぐ世界初のドルフィンスイムを確立した「海のターザン」。
宮川典継の尽力なくして小笠原諸島世界自然遺産の誕生はなかったと 言っても過言ではありません。
島にやってくる旅人は、何かを求めてやってくる者や、人生の壁にぶち当たった者、心に傷を持った者、どう生きてくか生き悩む者、変化を求めている者たちが多数。
宮川はそんな旅人たちに、小笠原の自然を魔法の装置のように提示して、 旅人を興奮させる。
このドキュメンタリーでは、ミュージシャンや役者、アーティストたちが島に呼ばれ、 宮川の案内によって、感受性の強い彼らの想像力を解き放ち、見たことのない小笠原が呼び出される。 その歓喜の瞬間が映像に映っているのです。
本作を企画・監督・撮影したのは、映画監督の豊田利晃。『アンチェイン(2001年)』以来のノンフィクション作品にして、2時間46分の超大作作品を完成させました。2014年から制作開始をして、足掛け5年の月日が経ちました。

これは、ドキュメンタリーという枠では収まらない、新たな映像経験である。

【企画時の豊田監督のコメント】
僕が島へのゲストを決めて、宮川典継が場所、時間、日にち、風、波、島の脈動の流れを読み、この島を祝福するような、祭宴を作り上げる。
その時、その場所でしか起こらない奇跡。それを、地球の流れを読み、成立させていく。その祭宴に参加する者は、地球との一体感を感じて、それぞれが、それぞれの想像力を刺激され、何かを見る。僕は、それを『怪獣』と例える。これが、このドキュメンタリーというには作為的な映画の運動だ。地球と遊ぶこと。そのドリーミングな一瞬を観客と共有したいと思う。素敵な時間である。この一瞬のために人生があったのではないかと錯覚する。僕が死ぬ前に思い出す景色がこの映画に収められている。
このドキュメンタリーの終わりは時間だ。2018年。小笠原返還50周年。結末はわからない。ただ時間だけが迫っていく。これ以上はないと思える光景が最後に見えるだろう。そんな夢を僕は見ている。
南の島へ行くといつも戦争の記憶と出会う。その記憶は放置されたまま現在もそこにある。辺境の島は国家の姿が丸見えだ。小笠原諸島は国策で作り上げられてきた。明治から昭和初期にかけて父島要塞と呼ばれた軍事島に変貌した。硫黄島の硫黄は火薬の燃料だ。硫黄の発掘とコカの栽培。第二次世界大戦の重要な拠点になった。
伊豆大島から15歳のときに硫黄島に渡ってきたのが、宮川典継のおじいさんだ。戦争の時代をくぐり抜け、世界自然遺産の平和な島への変貌。その記憶をひとつに、2018年の光景として、この映画のクライマックスになるだろう。それが、プラネティストとしての宮川の決意である。
宮川は小笠原で自然保護の仕事に従事している。島の生態系を守ること。それが仕事であり、彼の生き方である。世界的に見て、生態系が守られている場所は珍しい。小笠原が東洋のガラパゴスと呼ばれるように。生態系を守ることは地球を守ることである。
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【企画・監督・撮影:豊田利晃】
1969年大阪府生まれ。 最新作「泣き虫しょったんの奇跡」(東京テアトル配給:18年秋公開予定)
将棋奨励会に9歳から17歳まで所属する。 その時の体験を基に1991年、阪本順治監督『王手』の脚本家として映画界に登場。 その後、阪本順治監督『ビリケン』(96)の脚本を手掛けたほか、演劇舞台や劇画の原作なども手掛ける。 1998年、千原浩史(千原ジュニア)を主演に迎えた『ポルノスター』で監督デビュー。 その年の日本映画監督協会新人賞、みちのく国際ミステリー映画祭`99年新人監督奨励賞を受賞する。 2001年、様々なリングで闘う4人のボクサーを現役、引退から現在までの5年間という長期に渡り追いかけた『アンチェイン』を監督する。 2002年には人気漫画家・松本大洋の原作『青い春』(主演:松田龍平)を映画化し、 大ヒットを記録した。 2003年、『ナイン・ソウルズ』を監督。 2005年、直木賞作家角田光代の原作『空中庭園』(主演:小泉今日子)を監督。 2006年には、アテネ国際映画祭で全作品レトロスペクティブ上映されるなど、国内のみならず世界各国から高い評価を受けている。 また、中村達也、勝井祐二、照井利幸と音楽ユニット『TWINTAIL』を結成し、即興演奏にその場で映像を併せていく表現方法を追求しはじめる。 2009年に中村達也を主演に迎え『蘇りの血』を監督。 2012年には、瑛太を主演に迎え、爆弾魔“ユナボマー”に基づいた映画『モンスターズクラブ』と藤原竜也、松田龍平が主演する『I`M FLASH!』。 2014年、東出昌大、早乙女太一主演の『クローズ EXPLODE』を監督。2015年と2016年に小笠原諸島を題材にした、舞台『怪獣の教え』(窪塚洋介、渋川清彦、太田莉奈)を上演し大盛況を得た。


出演: 宮川典継(レジェンドサーファー)

GOMA ( ディジュリドュ奏者 画家)

窪塚洋介 (俳優)

渋川清彦 ( 俳優)

中村達也 ( ドラマー)

ヤマジカズヒデ (ギタリスト)

ナレーション:小泉今日子

音楽監督:ZAK

音楽:大野由美子 コーネリアス ヤマジカズヒデ

企画・監督・撮影: 豊田利晃

制作プロダクション|ヌーヴェルバーグ
 配給・宣伝・製作:(株)バップ
©PLANETIST FILM PARTNERS
2018年/日本語/カラー/166分