絶賛公開中の、草刈正雄最新主演作『体操しようよ』は、38年間無遅刻無欠勤で勤め上げた60歳のシングルファーザーがラジオ体操を通じて仲間作りに奮闘し、不器用ながらも家事に挑戦する誰もが笑って、泣いて、勇気と元気をもらえる感動作です。
サントラを担当したのは、サケロックの元メンバーで、現在はグッドラックヘイワで活動する野村卓史。
タチ風の「体操しようよ」のテーマ、ケルト風の「道太郎走る」、スコットランド民謡「The Water is wide」、初のピアノ演奏「家族のテーマ」。
サントラを大フューチャーした特別映像を解禁します。野村卓史による詳細なコメントも。

野村卓史コメント
最初の音楽打ち合わせの時に、菊地監督から古い映画をベースにした作りにしたいという話があり、その中でジャック・タチの名前が挙がりましたので、事前に周辺の作品を何本か観ました。その頃のヨーロッパ映画は今の映画にはない独特な感覚があり、そこから感じたものを楽器からアプローチして、アコーディオン、マンドリンをメインに作ったのがテーマ曲「体操しようよのテーマ」です。
「体操しようよ」は家族の話ですが、劇中に出てくる物はレトロな車だったり、目覚まし時計、トランジスターラジオ、昭和な家、など全体の質感をとても大事にしている作品なので、劇伴はその雰囲気を壊さないように楽器を選びながら作曲しました。

「家族のテーマ」
幸せな、穏やかな感情を表現する必要がありピアノで作りました。今回は劇伴では初めて自分で演奏しています。

「道太郎走る」
この曲は菊地監督から決意の走りで、という要望がありました。ケルトをモチーフにしたことで他の曲とのバランスに悩みましたが、フィドルに加え、あまりケルト音楽では使われないフラットマンドリンとウズベキスタンの太鼓「ドイラ」を組み合わせることで、独特の雰囲気を持たせました。

「the water is wide」
道太郎たち4人で車に乗って息子に会いに行くシーンで流れるこの曲は、初めはテーマ曲のアレンジで考えていましたが、雰囲気がほのぼのとしすぎてシーンに合わず、再検討となりました。その後の音楽打ち合わせで、音楽プロデューサー和田亨さんから「ラジオから流れる設定なので歌もの、例えばスコットランド民謡『the water is wide』はどうか」と提案があり、菊地監督からもそれならばぜひ優河さんにお願いしたいということで方向性が定まり、アレンジを考えました。元々原曲のテンポが遅いので、あまりしっとりしすぎないようにカントリーのテイストを加えたアレンジとして完成しました。

劇伴の仕事は、自分の作った曲が映画に新たな意味を加えたり、それまで自分になかったものが出てくる面白さや可能性があるので、そういったところがとても楽しいし、やりがいを感じます。

プロフィール
ピアノとドラムのデュオ、グッドラックヘイワとしての活動をはじめ、様々なアーティストのサポートを務める一方、近年は映画音楽の制作を行っている。 代表作として『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』(2014年 監督 矢口史靖) 、 「ヒメアノ~ル」(2016年 監督 吉田恵輔)、森山中教習所 (2016年 監督 豊島圭介 ※グッドラックヘイワ名義として)

出演:草刈正雄 木村文乃 きたろう 渡辺大知(黒猫チェルシー) 徳井優 諏訪太朗 川瀬陽太 山田真歩/片桐はいり 大島蓉子 稲川実代子 木村八重子 加藤満 菅野久夫 平澤宏々路 余貴美子 小松政夫 平泉成/和久井映見
監督:菊地健雄 脚本:和田清人、春藤忠温 音楽:野村卓史
主題歌:「体操しようよ」RCサクセション(ユニバーサル ミュージック)
配給:東急レクリエーション 企画:パレード 製作幹事・制作プロダクション:ポリゴンマジック
特別協賛:かんぽ生命 協賛:タニタ 長谷工シニアホールディングス
助成:文化庁文化芸術振興費補助金 撮影支援:千葉県 広報連携:東京都 特別協力:全国ラジオ体操連盟
製作:「体操しようよ」製作委員会(ポリゴンマジック パレード 東急レクリエーション 朝日新聞社 ハピネット 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ アサツー ディ・ケイ イオンエンターテイメント)
(c)2018「体操しようよ」製作委員会 公式サイト:taiso-movie.com   ラジオ体操制定90周年