ヨ・ラ・テンゴがサントラ制作秘話と映画の魅力を語る!『いろとりどりの親子』独占インタビュー&メッセージ映像到着
この度、世界24か国語に翻訳され大ベストセラーとなった、アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREE」を原作にしたドキュメンタリー映画『いろとりどりの親子』を11月17日(土)新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開いたします。10年をかけて、身体障がいや発達障がい、LGBTなど、親とは“違う”性質を持った子を抱えた300以上の親子に取材し、家族の本質を探った本書を、これまで数々の社会派ドキュメンタリー作品を手掛けてきたエミー賞受賞監督レイチェル・ドレッツィンが、深い感銘を受け映画化。自閉症や、ダウン症、低身長症、LGBTなど、さまざまな“違い” をどう愛するかを学んでいく6組の親子の姿を映しながら、マイノリティとされる人々の尊厳と権利に光を当てた本作は、しあわせの形は無限に存在していることを、私たちに気づかせてくれます。ここ日本では東京都推奨映画に加え、文部科学省選定(少年向き)、文部科学省特別選定(青年、成人、家庭向き)と“お墨付き”が与えられている本作。さらには11月6日(火)から11月8日(木)にかけてレイチェル・ドレッツィン監督が来日を果たし、期間中には高校での特別授業、東ちづるさんをお招した登壇イベント、坂本美雨さんとのトークイベントと、連日数々のイベントでメディアの注目を集めました。
そしてこの度、本作の魅力のひとつである劇中音楽を手がけたアメリカで最も敬愛されるバンドのひとつ、ヨ・ラ・テンゴ。5年ぶりとなるアルバム『There’s A Riot Going On』を引っ提げ、10月には日本公演を大盛況で終え、話題を呼んだ彼らに、本作の日本公開にあたり独占インタビューを実施いたしました。さらに日本のファンに向けたコメント映像も到着しました!
今回、本作のサントラを手がけることになった経緯について、アイラ・カプラン(Vo,G)は「最初は、僕達の曲をいくつか使いたいという話だったんです。その時に〈できればサントラも〉という相談も受けていたけど、既にニコ・ミューリーがサントラを手掛けることが決まっていたから、どうなるかわからなくて。でも、プロジェクトが進むに連れて、次第に僕達のやりたいことが大きくなって、サントラを作ることになりました。」と振り返る。続けて「新作『There’s a Riot Going On』の制作には2年かかったけれど、サントラは2ヶ月で作り上げなくてはいけないのが大変でした。それで、過去の作品を制作した際に使わなかった曲の素材に手を加えたりして、それをサントラの出発点にしました。そして、ある程度、素材ができると、それを監督のレイチェルに聴いてもらって、サントラの方向性について話をしたんです。」と元々ある音源をベースにして制作したという。
レイチェル監督との共同作業について、ジョージア・ハブレイ(Vo, D)は「レイチェルはどんな曲が必要なのか、明確なヴィジョンを持っていました。〈ヨ・ラ・テンゴのあの曲みたいな感じで〉という風に具体的に指示してくれたので、作業はとてもスムースにいきました。」と振り返り、ジェームズ・マクニュー(Vo, B)は「彼女は僕達のことを理解してくれていたので、〈ちょっと変わったことをしてもいいんじゃないかな〉と思って楽しみながら曲を作ることができたんです。」とお互いに呼吸がぴったりであった共同制作について語った。
そのようにして仕上がったサントラは登場人物の内面を静かに伝えるような使われ方であることに対して、アイラは「レイチェルは映画のストーリーに自信を持っていたので、音楽を使って観客を泣かせたり、音楽で観客の感情を引き出す必要がなかった。だから、僕達はシーンに微妙なニュアンスを与える音楽を作ることで、映画に貢献することができたんです。」と制作について苦労はしなかったと振り返る。完成した映画について、ジョージアは「映画の登場人物が、みんな人間味に溢れていて魅力的でした。家族や配偶者の問題を、それぞれがどのように解決していくか。そのストーリーが明確に描かれていて、どのエピソードも興味深かったです。」とキャラクターやストーリーの魅力について話し、アイラは「登場人物はいろいろな問題を抱えて人生を歩んでいるけど、彼らはそれを受け入れている。彼らにとって、今の状態が正常だということを、この映画で知りました。例えば、常に怒りを爆発させている子供を、両親が治療しようとするエピソードがあったけど、その子は病気ではなかった。自分達と違っていても、〈そういう人間なんだ〉と受け入れることが大切なんじゃないかと思いました。」と“違い”を“個性”として受け入れることの寛容性について着目したうえで、最後には「すごく面白い物語で、伝え方が美しくて広がりがある映画です。僕達が楽しんだのと同じように楽しんで欲しいですね。」とこれから映画を鑑賞する日本のファンに向けて笑顔でメッセージを送った。ジョージアも「きっと、観た後に得るものは大きいと思います。」と続けてコメントし、インタビューを締めくくった。
映画だけでなく音楽ファンの間でも話題になるであろう本作。
【アルバム発売情報】
Artist : Yo La Tengo( ヨ・ラ・テンゴ) Title : There’s A Riot Going On( ゼアズ・ア・ライオット・ゴーイング・オン) Release Date : 2018.3.16 (Fri)
Cat No : OLE13482 Price : ¥2,000 (+ Tax.) Label : MATADOR / Beat Records
【ストーリー】10年の歳月をかけて、300におよぶ親子を取材した、作家アンドリュー・ソロモン。親や周りとは“違う”性質を持った子どもを持つ親子たちのインタビューをまとめた「FAR FROM THE TREE: Parents, Children and the Search for Identity」は、世界24カ国で翻訳され、数々の文学賞を受賞した。この書籍をもとに、エミー賞受賞の、レイチェル・ドレッツィン監督が映画化。さまざまな“違い”を抱えた6組の親子の、戸惑いや、親から子への愛情、ありのままをアイデンティティとして受け入れていく姿を見つめるドキュメンタリー。
監督:レイチェル・ドレッツィン 原作:アンドリュー・ソロモン著「FAR FROM THE TREE Parents, Children and the Search for Identity」
音楽:ヨ・ラ・テンゴ、ニコ・ミューリー 2018年/アメリカ/英語/93分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/原題:Far from the Tree/日本語字幕:髙内朝子
東京都推奨映画 文部科学省特別選定(青年、成人、家庭向き) 文部科学省選定(少年向き)
©︎2017 FAR FROM THE TREE, LLC 提供:バップ、ロングライド 配給:ロングライド