HTB北海道テレビの開局50周年特別番組として制作される連続ドラマ「チャンネルはそのまま!」は、11月6日(火)にクランクアップした。9月15日(土)のクランクインから、約2ヵ月に及ぶ撮影となった。
クランクアップの6日(火)は、オリジナルキャストのNPO法人代表・蒲原正義(かんばら まさよし)役の大泉洋が山根一役の飯島寛騎からスタジオインタビューを受け、そこに雪丸花子役の芳根京子が登場するシーンを撮影した。

芳根のクランクアップには、既に撮影が終了した花子の同期役(宮下かな子、島太星、瀧原光、長田拓郎)がこの日のために駆けつけ、サプライズで全員集合。一人ひとりから花束を渡された芳根は、「みんな大好きです!」と大粒の涙を流した。
その後、芳根をはじめ、飯島、大泉、本広克行総監督、嬉野雅道プロデューサーが出席して、HTB旧社屋(札幌市豊平区平岸)の制作スタジオで、記者会見を行った。

「クランクアップまであっという間だった」と語る本広総監督は、「間違いなく傑作ができた!皆さん驚愕すると思う!」と自信たっぷりの様子。
クランクインの会見で「花子を演じるのはとにかく難しい」と言っていた芳根は、「何があってもいつも変わらない花子に背中を押してもらった感じです。花子を通して成長することができた」と語った。また、大泉に「芳根さんの周りからの愛され方がすごい。この2か月間、芳根さんが主演として素晴らしい現場を作ってきたと感じた」と言われると、その言葉に芳根が感涙する一幕もあった。
札幌出身の飯島寛騎は、「山根がエリートとしてどう全うするか沢山悩んだが、いろんな新しい発見があった。終わってしまって本当にさみしい。でも、間違いなく良い作品になったと思う」と力強くコメントした。

また、大泉は今回のオリジナルキャストに関して、「実にふわっとしたオファーだったのに、台本を読んだら、私が主演している映画の1冊よりもセリフが多い。こんなに大事な役ならちゃんと考えたかった。そしたら、嬉野さんから長いメールが届いて、『HTB旧社屋50年の幕を閉じるのはあなただ』と言われ、やる気になった」と語った。

嬉野雅道プロデューサーは、「この社屋最後の日に、『チャンネルはそのまま!』というドラマのHHTV(北海道★テレビ)として終わる。これだけの豪華な顔ぶれと共にこれを見送れるという事は、非常に僕はハッピーでラッキーなことだと思う」と語った。
また、クランクアップにいなかった藤村忠寿監督に対して、芳根が「花子は小倉部長(藤村)とバカ枠としてコンビを組んだシーンもあってすごく寂しいけど、感謝の気持ちを伝えたいので、今度お会いできる日まで私も頑張ろうと思います」と述べ、飯島が「藤村さんにすごく助けられたし、笑いに貪欲ですごく勉強になりました」と述べる一方、大泉は「あの男、こんな大事な日に自分の母校の講演会に行ってるんですよ。3年前から入ってたって。あんな男いない方がいいんですよ」と、会場の笑いを誘った。

さらにこの場では、鈴井貴之会長をはじめクリエイティブオフィスキュー所属タレント総出演であることが発表された。
鈴井会長はHHTVの社長役を務める。

約30分の会見は、涙あり、笑いありの賑々しい雰囲気で幕を閉じ、HTB旧社屋は全ての役割を終えた。
「チャンネルはそのまま!」は来年3月放送予定。全5話の連続ドラマとして、北海道地区の地上波ローカル放送に加え、HTB放送前にNetflixが先行独占配信を行う。

<以下、記者会見での各コメント>

★雪丸花子役 芳根京子(21)
クランクアップの実感がなくて、まだまだ撮影が残っているんじゃないかという気持ちです。本当にあっという間の一か月半でした。
すごいんですよね、花子は。最後の最後まで変わらなくて、成長しなくて、ずっと雪丸花子だったなあって。でも私にはそれが逆にかっこよく見えていて、自分は花子に沢山背中を押してもらって、ものすごく成長したなあと思います。HHTVありがとうございました。

★山根一役 飯島寛騎(22)
山根は雪丸の手のひらで踊らされるというか、視聴者目線の役、ポジションなんだなって思って、暴れる花子に対しエリートとしてどう全うするのか色々悩みました。ミラクルも沢山あったんですが、そういうハプニングも僕は真面目にやっていて、それが笑いになったり、いろんな発見があって、とても面白い現場でした。
終わってしまって寂しいですけど、これは間違いなく良い作品になると思います。

★NPO法人代表 蒲原正義役 大泉洋(45)
正直、私はこのドラマがあるということをHTBの朝の番組のニュースで知りました。こんなドラマがあるなら、俺出なきゃと。ちょっとした役だと予想していたら、私が主演している映画の1冊よりもセリフが多いんですよ。こんな大事な役ならちゃんと考えたかった。そしたら嬉野さんから長いメールで、「HTB旧社屋50年の幕を閉じるのはあなただ」と届いて、やる気になりましたよ。ただ監督が5人もいるのに、俺のシーンはほとんどが藤村監督。やっぱり本広さんにも撮ってほしかったですよ。
この社屋が今日で終わりといわれるとやはり感慨深い…、私の数少ない青春時代ですからね。一番最後にこのドラマで社屋のシーンを用意していただけたのは悔しいけど感謝。ありがとうございます。

★総監督 本広克行監督
クランクアップまであっという間だった。通常、連続ドラマは監督2人くらいで作るんですけど、いつもそれを疑問に思っていた。今回そこを色々試してみて、映画の人・ドラマの人・バラエティの人・音楽番組の人・ドキュメンタリーの人と5人の違うタイプの監督がこのドラマをどう切り取っていくのかをやりたかった。クランクインの時に「絶対に面白いものができる」と言いましたが、間違いなく傑作!こんなドラマが作れるんだなあと、皆さん驚愕すると思います。

★嬉野雅道プロデューサー
充実感でいっぱい、幸せな気持ちです。
この社屋が最後の日、この「チャンネルはそのまま!」というドラマのHHTVとして終わる。これだけの豪華な顔ぶれと共にこれを見送れるという事は、非常に僕はハッピーでラッキーなことだと思う。そして出来上がったドラマは、きっととてつもなく面白いものになるんだろうと思うんです。ですからHTBの50周年企画として始めましたけど、それ以上のものがここにたぶん乗っかっている。僕らはこれからそれに乗って未来の方に進んでいくんだろうと思います。どうぞご期待下さい。


【番組名】 HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」
【放送予定】 2019年3月放送予定(連続ドラマ全5話)北海道ローカル放送
※Netflix独占先行配信
【原作】 「チャンネルはそのまま!」(小学館)
佐々木倫子 札幌在住漫画家
札幌のローカルテレビ局「HHTV北海道★テレビ」を舞台に、謎の採用枠「バカ枠」で入社し報道部に配属され新人記者となった雪丸花子が周りを巻き込み、旋風を起こす極上コメディ。
2008年から2013年まで小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」で月1回連載、その後発行された単行本全6巻は、シリーズ累計発行部数100万部突破!細部にわたる綿密な取材から生み出されたローカルテレビ局ならではのエピソードの数々は大人気となった。
※代表作「動物のお医者さん」(テレビ朝日2003年4月クール木曜夜9時時ドラマ化 主演吉沢悠)、
「おたんこナース」(原案・小林光恵)、「Heaven?」
「月館の殺人」(原作・綾辻行人)ほか多数。

【スタッフ】
総監督 本広克行(踊る大捜査線シリーズ監督・ PSYCHO-PASS総監督)
監 督 藤村忠寿(HTB)・山本透(映画監督)・佐々木敦規(ももいろクローバーZ
ステージ演出/映像ディレクター)・木村好克(プロダクションI.G)
音 楽 本間昭光
テーマ曲 HTB開局50周年テーマソング「ハイタッチ (Rihwa ver.)」
     Rihwa, 寺久保エレナ
脚 本 森ハヤシ
脚本協力 山本透
プロデューサー  福屋渉・嬉野雅道・多田健・坂本英樹(HTB)