。第 90 回アカデミー賞&第 75 回ゴールデン・グローブ賞 外国語映画賞ノルウェー代表作品、世界の映画祭絶賛の北欧ホラー『テルマ』が 10 月 20 日(土)より YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開となります。

ラース・フォン・トリアーの遺伝子を継ぐ鬼才が放つ北欧ホラーに世界が絶賛!
少女の“恐ろしい力” は封印されたはずだった。彼女が初めての恋におちるまでは──
監督・脚本を務めるのは、長編映画の監督デビューからわずか 4 作ながら、カンヌを始めとする世界の権威ある映画祭の常連となって数々の賞に輝き、今や北欧を代表する監督となったヨアキム・トリアー。ラース・フォン・トリアーを親類に持ち、これまでは人間の抱える様々な問題に真摯に向き合ったヒューマンドラマを描いてきたが、本作では初のジャンルものに挑戦し、新たな才能が爆発!

トロントやニューヨークなど名高い映画祭で賞賛され、世界最大級の映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」でも 93%FRESH(2018.7.23時点)の高評価を叩き出す、美しくも恐ろしいイノセントホラーを完成させた。各国で上映されるや否や話題を呼び、米国でのリメイクも決定するなど今後の動向に要注目の作品だ。

主人公テルマを演じるのは、ノルウェーで子役から活躍していたエイリ・ハーボー。ヨアキム監督が 1000 人以上の役者の中から見つけた逸材で、敬虔な信仰心と初めて覚えた欲望に引き裂かれながら、自分の中に眠っていた“恐ろしい力”と向き合うテルマを繊細かつ鮮烈に演じ、本作でノルウェーのアカデミー賞にあたるアマンダ賞にノミネートされる。2018 年にはベルリン国際映画祭シューティング・スター賞を受賞するなど、ヨーロッパで最も期待されている若手女優の一人となった。
愛する娘に銃を向ける父親の決意―、両親がひた隠してきた衝撃の真相とは?
田舎町で信仰心が深く抑圧的な両親のもとに育ったテルマ。なぜか幼い頃の記憶が、彼女には一つもない。大学進学を機に親元を離れ一人暮らしを始め、同級生のアンニャに初めての恋に落ちるが、それは封印されははずの“恐ろしい力”を呼び起こすスイッチだった…。この度、両親がひた隠しにしてきたテルマの過去の秘密に迫る、本編冒頭 3 分間の映像が到着!

ある冬の日、鹿狩りに出かけた父トロン(ヘンリク・ラファエルソン)と幼き日のテルマ。一面凍った湖を歩き、氷の下の魚の姿に好奇心を示し微笑むテルマだが、トロンの表情は固いまま。雪深い森林で 1 頭の鹿を見つけた親子。テルマは息をひそめ父親が銃で仕留めるのを待つが、いつしか銃口はテルマへと静かに向けられていた―。愛娘の殺害を企ててしまうほどまでにトロンを追い詰めたテルマの知られざる恐ろしい力とは一体何なのか?一筋縄ではいかない深い謎に包まれたスリリングな展開が期待できるオープニングとなっている。そして、この映像に隠された真実が物語と共に繋がったとき、想像を超える衝撃と戦慄が訪れるに違いないだろう。
また物語を盛り上げる大事な要素として、ノルウェーの雄大な自然の美しさを捉えた撮影にも注目したい。トリアー監督は「本作のインスピレーションを受けたもののひとつに、僕が生まれ育ったノルウェーのおとぎ話がある。1800 年代中頃に書かれたおとぎ話はグロテスクなものが流行っていて、デンマークの作家アンデルセンにも見られるように北欧の神話は人間が自然にどのように関わっているかが描かれていた。森に秘められた神秘とか、自然、動物、そういったものも『テルマ』の一部になっている。だから雪が多く、氷に閉ざされた場所がこの物語を語るにふさわしい場所となると考えたんだ」と、本作で自然を捉えることの意味を語っている。

出演:エイリ・ハーボー、カヤ・ウィルキンス、ヘンリク・ラファエルソン、エレン・ドリト・ピーターセン/監督・脚本:ヨアキム・トリアー『母の残像』
原題:THELMA/2017 年/ノルウェー・フランス・デンマーク・スウェーデン/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/116 分/字幕翻訳:松浦美奈/配給:ギャガ・プラス
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