クリストファー・ドイル(以下、C・ドイル)の言葉から予告編が始まる。
そのあとに水上住宅の明かりだけが海の上を照らすなか、一艘の漁船が静かに進む。物語の舞台、香港最後の漁村・珠明村の幻想的なシーンが続く。
太陽を浴びるとやせ細ると父親に言われて育った少女(アンジェラ・ユン)。
孤独を感じていた中で一人の男(オダギリジョー)と出会う。浜辺の洞窟で海を背景に、少女の神々しいまでの白い肌と、ミステリアスな雰囲気を漂わせる男を絶妙なカメラワークで追う。男が「僕に似てる」と少女に向かって優しく語りかける。その一言が少女に変化をもたらす。少女は自分の出自や奇病について知ろうとし、真実と直面する。少女を演じるアンジェラ・ユンの繊細な表情と、異邦人の男に扮した魅惑的なオダギリジョーのやりとりを C・ドイルならではの映像美で見せる。
C・ドイルが冒頭で言ったコメント「誰もがこの物語の主人公だ。自分の存在に疑問を抱き、誰かに認められたい—そんなあなたの映画」 その想いを感じさせる予告編に仕上がっている

ポスターは、真珠の首飾りをしたヒロインの少女を演じるアンジェラ・ユンが横たわっている。真珠のような丸く切り取られた中にアンニュイな表情を浮かべる。物語の舞台、香港最後の漁村である珠明村を背景に、異邦人の男役のオダギリジョーが遠くを見据えている。「私のお城を見つけたのは、見ず知らずの旅人だった」というコピーも相まって幻想的なおとぎ話のような雰囲気が伝わるビジュアルだ。

出演:オダギリジョー アンジェラ・ユン 監督:ジェニー・シュン 監督&撮影:クリストファー・ドイル(『エンドレス・ポエトリー』)
原題:白色女孩 英題:THE WHITE GIRL
2017 年/香港・マレーシア・日本/広東語・北京語・英語・日本語/日本語字幕:神部明世/97 分/カラー/ビスタ/
5.1ch/映倫 G/配給:キノフィルムズ/木下グループ©Pica Pica Media