園子温監督&主演椎名桔平Netflixオリジナル『愛なき森で叫べ』 制作決定
世界最大級のオンラインストリーミングサービスを提供するNetflixは、新たなNetflixオリジナルシリーズ『愛なき森で叫べ』の制作を決定いたしました。
監督・脚本を務めるのは、日本を代表する鬼才・園子温。『愛のむきだし』『ヒミズ』などが各国の映画祭で数々の賞を受賞し世界中にその名を轟かせ、今や日本を代表する映像作家のひとりである。園の代表作として名高い『冷たい熱帯魚』( ‘10)、『恋の罪』(‘11)は、実際の猟奇殺人事件にインスパイアされた作品で、善悪のはざまでうごめき合う深い人間描写が、日本のみならず世界中に衝撃を与え熱狂の渦に巻き込んだ。
市井の平凡な人々が、どのように犯罪に巻き込まれ被害者となり、時に、犯罪に加担して加害者となってしまったのか? 彼らはどのような経緯で「善人」であることを放棄してしまったのか? 21世紀になってもなお、常識を超越した事件は世界中で、そして私たちのすぐ隣で起きている。
オンラインストリーミングサービスのNetflixとタッグを組み、園は今またここで、新たな問題を全世界へ投げかける。ある猟奇的殺人事件にインスパイアを受け、人間社会へ深く切り込み、その本質と人間の深淵を描きだす。これまで各国の映画祭で熱狂を巻き起こし、海外にファンも多い園子温は「世界中の人々、これまで私の作品を支持して下さった方はもとより、新たな観客に向けて、残酷でありながらもロマンティックな、全く新しい愛の物語をお届けします。 普段からNetflixをよく視聴しており、この作品がどのように受け止められるのか、非常に楽しみです。」と期待が高まるコメントを寄せた。
またもや話題と物議を醸すであろう本作の主人公は、冷酷な先天的犯罪者・村田丈。表面上は明るく快活だが、実際は他人を精神的に支配し、金を搾り取り、残虐な犯行を行わせる村田役を椎名桔平が演じる。今回、『新宿スワンⅡ』(2017年)から2度目の園子温組となる椎名は「園監督は役者に“役をリアルに生きているかどうか”を投げかけてきます。わずかな躊躇も見逃しません。相当にタフな現場ですが、それを上回る喜びを感じています。」と意気込みを語った。そして、『東京ヴァンパイアホテル』(2017年)、『ピアニストを撃つな!』(2018年)に続き3度目のタッグとなる満島真之介。『冷たい熱帯魚』以来園作品の常連とも言えるでんでんが参加。「何かでかいことをしたい」と上京し、自主映画サークルの仲間たちと猟奇的な事件に巻き込まれる若者・シン役を演じる満島は「深い関わりのある園監督から、“一緒に世界でやりませんか”と言われて、覚悟を決めましたし、未来が見える、希望に満ちあふれた気持ちになりました」とコメント。『冷たい熱帯魚』(2011年)では強烈な犯罪者を演じ、今回は村田に籠絡される娘を通じて事件に絡め捕られていく父親を演じるでんでんは「今回は真逆の被害者。台本を読む前からこれは難しいぞと感じた。難しい程にやりがいも大きい。どのような被害者になるか自分自身に興味がある」と語っている。
2019年、完全新作のNetflixオリジナルシリーズとして全世界190か国へ配信予定。
世界は再び、園子温に震撼する。
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脚本・監督:園子温 コメント
世界中の人々、これまで私の作品を支持して下さった方はもとより、新たな観客に向けて、残酷でありながらもロマンティックな、全く新しい愛の物語をお届けします。
普段からNetflixをよく視聴しており、この作品がどのように受け止められるのか、非常に楽しみです。
プロフィール
高校時代に詩人として表現者のキャリアをスタート。1987年、大学生の時に8mm映画『男の花道』だぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞。それ以降、数々の作品を生み出し、その評価は日本国内のみならず、海外でも高く、ベルリン国際映画祭・ヴェネチア国際映画祭・トロント国際映画祭などで様々な賞を受賞している。
代表作
『愛のむきだし』(第59回ベルリン国際映画祭フォーラム部門 カリガリ賞・国際批評家連盟賞ほか)
『冷たい熱帯魚』(ヴェネチア国際映画祭 オリゾンティ・コンペティション部門正式出品、シッチェス・カタロニア国際映画祭 カーサ・アジア最優秀作品賞ほか)
『恋の罪』(カンヌ国際映画祭監督週間正式出品、シッチェス・カタロニア国際映画祭 カーサ・アジア最優秀作品賞ほか)
『ヒミズ』(ヴェネチア国際映画祭 マルチェロ・マストロヤンニ賞ほか)
『希望の国』(トロント国際映画祭 NETPAC アジア最優秀映画賞ほか)
『地獄でなぜ悪い』(トロント国際映画祭 観客賞ほか)
『ひそひそ星』(トロント国際映画祭 NETPAC アジア最優秀映画賞ほか)
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椎名桔平:村田丈 役 コメント
脚本を頂いた時には驚きを隠せませんでした。あまりにも可笑しく、あまりにも凄惨で、あまりにも愛おしい物語だと。撮影に入るまで、どこまでこの脚本通りに撮影するのかと、期待と不安が入り混じっての日々でした。
村田丈は、詐欺師的な側面があってか、膨大なセリフ量が伴います。しかも村田は、その時々で別人格の様な人間になるので、本来の村田をしっかりと意識しながら多様な村田を演じなければならない。これまでに無いほど手強い役だと実感しています。
園監督とは2度目の作品となりますが、脚本、監督作品は初参加となります。以前から園組に参加したいと強く思っていました。園監督は、ひたすらに映画を愛し、映画が持っている可能性を追い続けている人。現場は基本1シーン1カット撮りなので、役者の感情が継続していきます。園監督は役者に「役をリアルに生きているかどうか」を投げかけてきます。わずかな躊躇も見逃しません。谷川撮影監督率いるスタッフも、独特の緊張感を保ち続けています。相当にタフな現場ですが、それを上回る喜びを感じています。
Netflixオリジナル作品は映画『アウトサイダー』に続く2度目となりますが、世界中の皆さんに届くという事はとても嬉しいですし、現在の日本の文化や、日本人そのものをダイレクトに感じてもらえる機会になればと願ってます。
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満島真之介:シン 役 コメント
Netflixが日本に来る前から園監督と、動画配信で世界はどうなるんだろう、という映画の未来の話をしていたので、絶対に参加したかったんです。『ちゃんと伝える』(2009年)では助監督として現場にいたこともあり、作る側としても深い関わりのある園監督から、「一緒に世界でやろう」と言われて、覚悟を決めましたし、未来が見える、希望に満ちあふれた気持ちになりました。
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でんでん:美津子の父 役 コメント
某大学のアメリカ文学の教授で、子供の前でも妻を愛撫する男である。その反面子供には非常に厳しい躾をする。そんな人間が一犯罪者の虐待に脆くも崩れてしまう。
毎回現場に行くことがたのしみである。現場は活気に満ち溢れスタッフキャストは生き生きしている。日に日に作品が仕上がっていくさまがみえる。
『冷たい熱帯魚』では、加害者初代・村田の鬼畜を演じ、今回は真逆の被害者。台本を読む前からこれは難しいぞと感じた。難しい程にやりがいも大きい。どのような被害者になるか自分自身に興味がある。
全世界190ヵ国配信といえばもう地球まるごとだ。園子温監督筆頭にスタッフキャスト一団となって世界を震撼させるぞ!
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プロデューサー:武藤大司 コメント
脚本開発のかなり早い段階から園監督より、村田役は椎名桔平さんがいいのではないかという提案がありました。例えば映画『ヌードの夜』(1993年)における椎名さんの色気と狂気は、この作品が求めるものでした。
クランクインした後も、日々、脚本を加筆・修正するほど、園監督の情熱は燃えたぎっており、椎名さんをはじめとした出演者の皆様との驚くようなケミストリーが起こっています。
園監督がこれまでに獲得してきた世界での評価を鑑みれば、日本以外でも大きな反響が得られると確信しています。この作品そのものの力で、日本の作品を見たことがない人を含め、少しでも多くの新しい観客を開拓できればと思います。
自主規制や過剰な配慮を排し、テーマや演出意図に沿って、自由に大胆に制作できることはNetflixオリジナルドラマであることは大きな強みです。また、世界中の人々に見てもらえるチャンスは、出演者・制作陣の大きなモチベーションになっています。
園子温 脚本・監督 Netflixオリジナルシリーズ『愛なき森で叫べ』
配信:2019年Netflixにて全世界配信予定