第90回アカデミー賞ドキュメンタリー部門ノミネート、第70回カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞受賞など、世界中の映画祭を席巻した映画『顔たち、ところどころ』は、現在大ヒット公開中。

本作の公開を記念し、トークイベントの開催が、続々決定!!
写真家の若木信吾さん、アジア発の「JR展」を開催したワタリウム美術館CEOの和多利浩一さん、フランス映画に精通しているライターの小柳帝さん、執筆や音楽活動も行う精神科医の星野概念さん他、豪華ゲストたちに、「写真」「アート」「社会」「ヌーヴェルヴァーグ」「言葉」「コミュニケーション」など多様な切り口から本作を語っていただきます。

◆9/20(木)
写真と想像力
ゲスト:若木信吾(写真家)、鈴木芳雄(編集者・ジャーナリスト)

写真家でもあるアニエス・ヴァルダとアーティストで写真家のJR。ヴァルダとJRの2人は自由な発想から物語を創造し、人々と触れ合い交流し、奇抜な発想を実現していきます。「想像力は人と関わるものだから皆と写真を撮る」と映画の中でアニエス・ヴァルダは語ります。写真家であり映画監督、浜松での書店の経営など幅広い活動をされている若木さんは、写真とどう向き合い作品を発表しつづけているのでしょうか。編集者・美術ジャーナリストの鈴木芳雄さんをお迎えしお話いただきます。

■日時:2018年9月20日(木)19:45の回上映後
■会場:アップリンク渋谷(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル4階)
 http://www.uplink.co.jp/
■ゲスト:若木信吾(写真家)、鈴木芳雄(編集者・美術ジャーナリスト)

<ゲストプロフィール>
若木信吾(わかぎ・しんご)/写真家・映画監督
1971年3月26日静岡県浜松市生まれ。ニューヨーク州ロチェスター工科大学写真学科卒業。雑誌・広告・音楽媒体など幅広い分野で活動中。雑誌「youngtreepress」の編集発行を務め、浜松市の書店「BOOKS AND PRINTS」のオーナーでもある。映画:撮影、監督作品に「星影のワルツ」「トーテム~song for home~」「白河夜船」(原作:吉本ばなな)などがある。

鈴木芳雄(すずき・よしお)/編集者・美術ジャーナリスト
ポパイ、アンアン、リラックスなどの編集部を経て、ブルータス副編集長を10年間つとめる。主な仕事に「奈良美智、村上隆は世界言語だ!」「杉本博司を知っていますか?」「若冲を見たか?」「仏像〜阿修羅に会えた?」 など。明治学院大学非常勤講師。愛知県立芸術大学非常勤講師。

◆9/22(土)
映画『顔たち、ところどころ』から考える、
公共空間におけるアートと社会の関係性
ゲスト:和多利浩一(ワタリウム美術館CEO)、岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)

映画『顔たち、ところどころ』は、映画監督アニエス・ヴァルダと写真家でアーティストのJRが、フランスの田舎街を旅しながら、旅先で出会った市井の人々と触れあい、一緒に作品を作り残していく、ロード・ムービースタイルのドキュメンタリー。弾圧・貧困・差別など、今なお世界が抱える多くの問題に直面する人々の写真を撮影し、社会問題を提起してきたJRの実践の一つとも言える本作からは、アートと社会の繋がりを強く感じることができます。本イベントでは、2013年にアジア初の展示「JR展 世界はアートで変わっていく」を開催したワタリウム美術館の館長の和多利浩一さんと、アートと社会を接続するアートメディア『美術手帖』編集長の岩渕卓哉さんをお招きして、ストリートアートやソーシャルアートを切り口に、公共空間におけるアートと社会の関係性について語っていただきます。

■日時:2018年9月22日(土)12:40の回上映後
■会場:アップリンク渋谷
■ゲスト:和多利浩一(ワタリウム美術館CEO)、岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)

<ゲストプロフィール>
和多利浩一(わたり・こういち)/ワタリウム美術館CEO
ワタリウム美術館CEO。1960年生まれ。1980年オンサンデーズ設立。美術書籍の出版社イッシプレス設立後、1990年ワタリウム美術館 開館。 ドイツのドクメンタ9で初の日本人スタッフ、第1回南アフリカ・ヨハネスブルグ・ビエンナーレ日本代表コミッショナーなど国内外で活動。 「原宿・神宮前まちづくり協議会」初代代表幹事、地元商店会長などを歴任。

岩渕貞哉(いわぶち・ていや)/『美術手帖』編集長
『美術手帖』編集長。1975年横浜市生まれ。1999年慶応義塾大学経済学部卒業。2002年『美術手帖』編集部にはいり、2007年に同誌副編集長、2008年より現職。美術出版社取締役。2017年、ウェブ版『美術手帖』をオープン。公募展の審査員やトークイベントの出演など、幅広い場面で現代のアートシーンに関わる。

◆9/23(日)
映画『顔たち、ところどころ』に点在する言葉と書籍を結ぶ
ゲスト:五所純子(文筆家)

映画『顔たち、ところどころ』公開を記念して、文筆家・五所純子さんをお招きしたトークイベントを開催いたします。このイベントでは五所さんが、映画ひと作品を読み解き、言語化し、それらの言葉と関係する書籍をいくつか紹介してくださります。「顔」「人」「旅」「出会い」「人生」「死」「ヌーヴェルヴァーグ(新しい波)」「アート」…。映画評論と書評の領域を行き来しながら、スクリーンに映し出された世界のもう少し先を照らそうと試みる声を聞きに来てください。

■日時:2018年9月23日(日)12:40の回上映後
■会場:アップリンク渋谷
■ゲスト:五所純子(文筆家)

<ゲストプロフィール>
五所純子(ごしょ・じゅんこ)/文筆家
文筆家。エッセイと創作と批評の間をぬうような言語で雑誌・書籍に寄稿多数。著書『スカトロジー・フルーツ』(天然文庫)、共著『心が疲れたときに観る映画 「気分」に寄り添う映画ガイド』(立東舎)など。i-D Japan webにて「映画の平行線」を月永理絵と連載中。

◆9/24(月・祝)
アニエス・ヴァルダとヌーヴェルヴァーグ
ゲスト:小柳帝(ライター・編集者)、真舘晴子(The Wisely Brothers)

50年代から60年代にかけてのフランス映画界を席巻し、映画に新たな潮流を生み出したムーブメント<ヌーヴェルヴァーグ>。その一線級で活躍した監督たちの中で唯一の女性監督としてその名を世に知らしめたアニエス・ヴァルダは「ヌーヴェルヴァーグの祖母」と呼ばれ、ジャック・ドゥミの妻としても知られています。
トークイベントでは、フランス映画に精通している小柳帝さんと、The Wisely Brothersのギター&ヴォーカルで映画好きとしても知られている真舘晴子さんをお招きしアニエス・ヴァルダとヌーヴェルヴァーグの魅力に迫ります。

■日時:2018年9月24日(月・祝)12:40の回上映後
■会場:アップリンク渋谷
■ゲスト:小柳帝(ライター・編集者)、真舘晴子(The Wisely Brothers)

<ゲストプロフィール>
小柳 帝(こやなぎ・みかど)/ライター・編集者
映画・音楽・デザイン・知育玩具・絵本などの分野を中心に、執筆活動を展開中。主要な編・著書に、『モンド・ミュージック』、『ひとり』、『EDU-TOY』、『グラフィックデザイナーのブックデザイン』、『ROVAのフレンチカルチャー A to Z』、『小柳帝のバビロンノート 映画に関する覚書 !・2』、また翻訳書に『ぼくの伯父さんの休暇』、『サヴィニャック ポスター A-Z』などがある。その他、CDやDVDの解説、映画パンフレットの執筆等多数。フランス語教室ROVA(ecole-rova.com)を主宰。

真舘晴子(まだち・はるこ)/スリーピースガールズバンド「The Wisely Brothers」ギター&ヴォーカル
高校生時代に和久利泉(ベース)、渡辺朱音(ドラムス)とともにバンドを結成。オルタナティブかつナチュラルなサウンドを基調としたスタイルで、高校卒業後より下北沢を中心に活動。2014年にファーストミニアルバム『ファミリー・ミニアルバム』をリリース。2018年2月にファーストフルアルバム「YAK」をリリース、今後の活躍が期待されるバンドとして多くの注目を集めている。

◆9/30(日)
写真家と精神科医が観た、映画『顔たち、ところどころ』
「顔と人、コミュニケーションと人」
ゲスト:沼田学(写真家)、星野概念(精神科医)

「顔と人、コミュニケーションと人」をテーマにしたトークイベントを開催!ゲストは、被写体の「顔」が印象的な作品を撮影し続ける写真家の沼田学さんと、執筆活動、音楽活動も行う精神科医の星野概念さんのお二人。対談形式のトークイベントです。本作では、写真家のJRと映画監督のアニエスのふたりが、旅先で出会った人々とアートを通して友情をはぐくむ姿が映しだされています。彼らのアート(創作行為)は写真・人の顔が持つ力を美しく・優しく・力強く証明するのです。作品に点在する様々なキーワードの中から「顔」「人生」「生業」「アート」「コミュニケーション」を中心に、お二人のお話を伺います。

■日時:2018年9月30日(日)12:40の回上映後
■会場:アップリンク渋谷
■ゲスト:沼田学(写真家)、星野概念(精神科医)

<ゲストプロフィール>
沼田学(ぬまた・まなぶ)/写真家
1972年北海道生まれ。早稲田大学卒。写真ワークショップコルプス修了。雑誌、書籍、広告、WEB、ムービーなどを中心にアンダーグラウンドな文化をドキュメントすることに軸足を置き、幅広く活躍している。リリカルスクール、神聖かまってちゃん、鉄割アルバトロスケットなどのライブ、ジャケット、舞台写真を手がけるほか、 歌舞伎町のホストクラブの集合写真「指名アリ」、花街を取材した「赤線」、白目のポートレート「界面をなぞる」などのシリーズが各種メディアで紹介され注目を浴びている。 2017年写真集『築地魚河岸ブルース』(東京キララ社)を刊行。

星野概念(ほしの・がいねん)/精神科医
総合病院に勤務する精神科医。精神医学や心理学を少しでも身近に感じてもらうことを考えている。執筆や音楽活動も行う。雑誌 「BRUTUS」、「Hanako」、「ELLE gourmet」、Web 「Yahoo!ライフマガジン」での連載のほか、寄稿も多数。音楽活動はさまざま。著書に、いとうせいこう氏との共著 『ラブという薬』がある。

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映画『顔たち、ところどころ』作品情報
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映画監督アニエス・ヴァルダと、写真家でアーティストのJR。
年の差54歳の二人が、フランスの田舎街を旅しながら人々とふれあい育む、でこぼこで優しい友情。

「ヌーヴェルヴァーグの祖母」とも呼ばれる女性映画監督の先駆で、カンヌ、アカデミー両賞で名誉賞を受賞しているアニエス・ヴァルダ。そして、大都市から紛争地帯、様々な場所で、そこに住む人々の大きなポートレートを貼り出すアートプロジェクトで知られるアーティストJR(ジェイアール)。
『顔たち、ところどころ 』は、そんなふたりがフランスの田舎街を旅しながら、人々とふれあい、作品を一緒に作り残していくロード・ムービースタイルのハートウォーミングなドキュメンタリー。

サングラスを決して取ろうとしないJRにやきもきし、ゴダールが『はなればなれに』で作ったルーブル美術館の最短見学記録を塗り替えたり、時に歌い、笑いながら、でこぼこな二人旅は続く。炭鉱労働者の村に一人で住む女性、ヤギの角を切らずに飼育することを信条とする養牧者、港湾労働者の妻たち、廃墟の村でピクニック、思い出の海岸…フランスの田舎街をめぐり出会ったのは、美しい風景と、たくさんの顔、顔、顔。「JRは願いを叶えてくれた。人と出会い顔を撮ることだ。これなら皆を忘れない」とつぶやくアニエスはつぶやく。願いを叶えてくれたお礼にと、彼女はJRにあるプレゼントをしようとするが…。

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第90回 アカデミー賞 ドキュメンタリー部門 ノミネート
第70回 カンヌ国際映画祭 ルイユ・ドール(最優秀ドキュメンタリー賞)受賞
第42回 トロント国際映画祭 観客賞ドキュメンタリー部門受賞

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映画『顔たち、ところどころ』
監督・脚本・ナレーション:アニエス・ヴァルダ、JR
出演:アニエス・ヴァルダ、JR
音楽:マチュー・シェディッド(-M-)
字幕翻訳: 寺尾次郎
配給・宣伝:アップリンク
(2017年/フランス/89分/1:1.85/5.1ch/DCP)

【タイトル】
顔たち、ところどころ

【公開表記】
シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開中

【コピーライト】
© Agnès Varda – JR – Ciné-Tamaris – Social Animals 2016.

公式サイト:http://www.uplink.co.jp/kaotachi/
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