9月15日(土)〜岩波ホールにて公開されるロバート・フラハティ監督『モアナ 南海の歓喜』の予告編第2弾と、蓮實重彦さん(映画評論家)、中原昌也さん(作家・ミュージシャン)、中沢新一さん(人類学者)、ピーター・バラカンさん(ブロードキャスター)、ユザーンさん(タブラ奏者)、ゴンチチのお二人などの著名人の方々からのコメントが到着しました。

ロバート・フラハティ『モアナ 南海の歓喜』著名人コメント

・魅了された。この興奮を忘れたくない!
ジャン・ルノワール(映画監督)

・二股に別れた白い木の幹の画面で始まるこの傑作で、フラハティは、荷物を背負う天秤、動物を捕るための罠、喉を潤す液体、海亀を調理する薪として、木の幹と生活との美しい関係をじっと見つめる。
蓮實重彦(映画評論家)

画があって音がある…現代の映画が忘れた根源的な素晴らしさが、スクリーンから溢れ出し、豊かな恍惚の時間を与えてくれた。
中原昌也(作家/ミュージシャン)

・明らかに演出ありの創作ドキュメンタリーですが、まさに自然と共に暮らすサモアの人たちの姿をリアルに捉えた昭和元年のとても魅了的な作品です。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

その時代の空気の中にしか存在しない光の粒子がいたるところに輝いている。とても貴重な「日常のポリネシア」を世に残してくれた有難い作品。もうあの時代には誰も戻れない、その愛おしさを感じてほしい。
Sandii(シンガー/クムフラ)

・ドキュメンタリーは科学と詩の中間に創造された現代の神話思考であり、R.フラハティがその発明者である。現実に忠実に撮影されたフィルムを、野生の思考によって編集する。はじまりのドキュメンタリー映画『モアナ南海の歓喜』では、現実そのものが比類なく美しい詩に変貌している。
中沢新一(人類学者/明治大学野生の科学研究所 所長)

・現代に生きる我々が、とっくに忘れてしまった、あるいは何処かへ仕舞い込んだ全てが、白日の下に晒される。ドキュメンタリーの父が紡ぐこの物語はモノクロですが、実は現代人の心を抉る極彩色の剣です。
ゴンザレス三上(ミュージシャン/ゴンチチ)

・自然と共に生きる自給自足の生活。欲ばり過ぎた僕達には難しいけど、
人々の笑顔と優しさを見ていると、これが本来の生き方だとしみじみ思う。
チチ松村(ミュージシャン/ゴンチチ)

・100年前に撮られた映像へ、50年前に録音した音声を足して作られたというこの映画に、最新のVR以上のリアリティーを感じるのはなぜだろうか。
ユザーン(タブラ奏者)

・島の日常にとにかく惹きこまれる。音が付されたことによって「ドキュメント(記録)」と「モニュメント(記憶)」が交差し、より深く内面に響いてくる。
石川直樹(写真家)

しかし、今こそ、この映画を観るべきは、あらゆる人が(人権という権利だけでなく)互いのことを心から尊重すること、そして人間に、今一番必要である深い思いやりが込められているからである。
この映像と唄(調べ)を体験した誰もが、忘れかけていた大切なものを思い出し、涙が溢れ出て来るだろう。
沼田元氣(ポエムグラファー【写真家詩人】)

・監督:ロバート・フラハティ
・共同監督:フランシス・フラハティ、モニカ・フラハティ
・配給:グループ現代
・協賛:福岡アジア文化センター

・1926、1980、2014年/アメリカ/モノクロ/スタンダード/モノラル/98分
・原題:MOANA with Sound

・『モアナ 南海の歓喜』ホームページ
https://moana-sound.com/

・コピーライト表記
©2014 Bruce Posner-Sami van Ingen. Moana © 1980 Monica Flaherty-Sami van Ingen. Moana © ℗1926 Famous Players-Laski Corp. Renewed 1953 Paramount Pictures Corp.

●9月15日(土)〜岩波ホールにてロードショー、以下全国順次公開