8 月 25 日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開予定の映画『若い女』へ、各界の著名人からコメントが到着しました。
8 月 25 日(土)公開のフランス映画『若い女』に、ジェーン・スー、瀧波ユカリ、大九明子、山内マリコなど各界で活躍する女性たちからコメントが到着した。
本作は 2017 年カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)受賞作。10 年付き合った恋人に別れを告げられた 31 歳の女性ポーラが、自分の居場所をもとめてパリを彷徨うコメディタッチのドラマである。カンヌでの受賞の他、フランスで最も権威のある映画賞・セザール賞にノミネートされ、主演のレティシア・ドッシュがリュミエール賞最有望女優賞を受賞するなど、長編デビュー作が異例の高評価を得ている。レオノール・セライユ監督以下、すべて女性スタッフで製作された本作に、いま各界で活躍する女性たちから称賛と共感のコメントが届いた。

ジェーン・スー(コラムニスト/ラジオ・パーソナリティ)は「この映画は、若い女の混乱がすべて詰まっている」、瀧波ユカリ(漫画家)は「彼女の中にかつての私を見つけた気がした」と、本作のヒロイン・ポーラに共感を覚えた様子。大九明子(映画監督)は「笑うと吸い込まれそうな笑顔に完全にやられて、大ファンになってしまいました」とポーラに魅了されたようだ。山内マリコ(作家)は「生きるのがとても下手。だけど自分の足で立とうとしてる。自分を明け渡すのは、もうおしまいにして」とコメントを寄せた。

その他、小谷実由(モデル)、五所純子(文筆家)、坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)、柚木麻子(作家)らが、現代を生きる若手女性監督だからこそ作り上げることが出来た本作を称えている。

『若い女』コメント一覧

ポーラは最初ものすごくブスで、「え!?、ん!?」って気持ちでスタートしていくのですが、
笑うと吸い込まれそうな笑顔に完全にやられて、大ファンになってしまいました。
可愛くて、ちょっと悲しくて、愛しいポーラ。私もアイペンシルでヒゲを描いてみようかな。
大九明子(映画監督)

ボロボロだった彼女。見渡す限り厳しい現実。何とも交わらない彼女。でも彼女が選ぶ決断にはなぜか迷いがない。きっと大丈夫、物憂げなポーラがそんな言葉を投げかけてくるような気がする。
小谷実由(モデル)

ポーラの選択に勇気をおぼえる。
女性が迫られる一種の決断は、その切実さと比べてなお、非難され、冷遇され、異端視される。
『若い女』はそれを腫れ物としてでなく、ひとりの女の息づかいで描いてみせた。
たしかに彼女は社会の周縁へと押しだされていった。けれども自分の道の中心を歩きだしたのだ。
五所純子(文筆家)

人生のすべてを一から創っていける、そんな勇気を与えてくれる不思議な魅力、エネルギーを持つ登場人物ポーラは、これまで映画で出会ったことがないような、あらたな女性像の誕生を感じさせる。
坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任)

この映画には、若い女の混乱がすべて詰まっている。焦り、怒り、孤独、強がり、はぐらかし。場所はそこらじゅうにあるのに、「居場所」はどこにもない。何者でもない自分を持て余し、のたうち回る。でも、大丈夫。そうやって若い女は自分を手に入れるのだから。
ジェーン・スー(コラムニスト/ラジオ・パーソナリティ)

最初の5分で「やることなすことメチャクチャ!絶対にこんな人と関わりたくない!」って思っちゃうくらい破滅的なポーラ!でもその瞳の奥には、かすかな怯えがゆらめいてる。愛を信じてないような態度の裏で、いつもぬくもりを求めてる。そう気が付いた時、彼女の中にかつての私を見つけた気がした。
瀧波ユカリ(漫画家)

ポーラは、若い女というよりヤバい女だ。
ずっと恋人に庇護されていたせいか、生きるのがとても下手。
だけど自分の足で立とうとしてる。
自分を明け渡すのは、もうおしまいにして。
山内マリコ(作家)

きみは僕のミューズ? 消費されてきた女たちがリベンジする時がきた。自分をモデルにした写真で有名になった、かつての師だった男との恋が終わり、パリの街に放たれたヤバい女子、ポーラ。女神が人間へ帰還する大冒険はあまりにもタイムリー。
柚木麻子(作家)

※敬称略、五十音順

『若い女』公式サイト http://www.senlis.co.jp/wakai-onna / Facebook @wakaionna.movie / Twitter @wakaionna_movie

監督・脚本:レオノール・セライユ
出演:レティシア・ドッシュ、グレゴワール・モンサンジョン、スレイマン・セイ・ンディアイ、ナタリー・リシャール
2017 年/フランス/フランス語/97 分/カラー/1:1.66/5.1ch/原題:Jeune Femme/英題:Montparnasse Bienvenüe/日本語字幕:手束紀子
サウンドトラック:(株)ワーナーミュージック・ジャパン/配給・宣伝:サンリス/コピーライトはこちら→©2017 Blue Monday Productions