この度、第 152 回直木賞受賞後の第一作目、思春期の成長物語として高い評価を受けました西加奈子著 「まく子」の映画化、そして来年 2019 年公開が決定しました。
本作は、小さな温泉街に住む小学 5 年生の男の子・慧(さとし)が、不思議な魅力をもつ美少女・転入生のコズエと出会い、彼女に秘められた大きな秘密を知ることで、今まで見てきた世界‐日常‐が優しく塗りかえられていき、ほんの少しだけ大人へと近づいていく、誰しも成長の中で経験してきた思春期ならではの葛藤や親と子の確執と再生を、西加奈子ならではの独自の世界観で瑞々しく描いた作品となります。原作「まく子」は発売後、テレビ朝日「アメトーーク!」読書芸人大賞 2016 にて又吉直樹さん(ピース)がおすすめ作品として紹介し、更に話題となり、子どもだけではなく、「かつての子どもたち」に向けられた小説として幅広い世代に読まれています。

山﨑 光、14 歳にして初主演! 父親役には草彅 剛が決定
本作の主演・慧(さとし)役を演じるのは、中学 3 年生の山﨑 光(14)。2010 年『ちょんまげぷりん』(中村義洋監督)で映画デビューし、その後『ツナグ』(平川雄一朗監督)、『真夏の方程式』(西谷弘監督)等数々の作品に出演し、今回 14歳にして初主演を務めます。山﨑は現場を振り返り「初めて主演という大役を頂き緊張していたのですが、鶴岡監督のわかりやすい指導と、スタッフさん達のサポートのおかげで、思い切って楽しく演技することができました。」とコメントを寄せています。

また不思議な魅力を持つ美少女の転入生・コズエ役には、新音(にのん・13)が決定。新音は RADWIMPS「狭心症」のミュージックビデオや、先日発表となりました第 68回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門・正式招待作品として選ばれました『BlueWind Blows』(富名哲也監督)に出演し、映画は本作で 2 作品目の出演となる、今後の活躍が期待される若手注目女優の一人となります。

そして慧の父親・光一役には、2017 年 9 月「新しい地図」として始動し、自身主演の『光へ、航る』(太田光監督)を収めたオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』が 2 週間限定公開の中、28 万人以上を動員し、大ヒット。さらに現在公演中の舞台「バリーターク」(演出:白井晃)では主演を務めるなど、役者として更なる活躍が目覚しい草彅 剛(43)が出演。草彅は、小学 5 年生の息子をもつ父親役を演じることに「14 歳の座長、山﨑光君演じる慧の父親・光一役を演じさせていただきました。子供から「お父さんしっかりしろよ」と言われてしまう、そんな父親です。」とコメントを寄せ、作品についても「『まく子』は、誰しも持っている、どうしても失ってしまう大事な感情、想いを、もう一度取り戻してくれる作品です。僕たちの前にいきなり出てきて、花火の様に僕らの日常を映してくれて、「あいつ、バカだなぁ」って笑いながら、幸せをまいてくれる、この映画も、みなさんにとってそんな存在になる映画だと嬉しいです。」とコメントを寄せています。
同じく慧の母親・明美役には、1998 年に NHK 朝の連続テレビ小説「天うらら」でヒロインを演じてから、数々の作品に出演を果たし、現在放送中の NHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」にて 20年ぶりの朝ドラ出演として話題の須藤理彩(41)が出演決定。

監督は国内外問わず注目の新進気鋭、若手監督 鶴岡慧子監督
本作の監督を務めるのは、長編第一作目『くじらのまち』が第 34回PFF アワード 2012 グランプリとジェムストーン賞を W受賞し、海外映画祭でも第 63 回ベルリン国際映画祭・フォーラム部門、第 17 回釜山国際映画祭・コンペティション部門にて正式出品され、高い評価を受け、長編第二作目『はつ恋』では第 32 回バンクーバー国際映画祭にて、これまで数々のアジア監督を輩出してきたドラゴン&タイガー賞にノミネートするなど、国内外問わず注目の新進気鋭、若手監督・鶴岡慧子(29)がメガホンをとります。
今回の映画化にあたり、『きいろいゾウ』(廣木隆一監督)、『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』(行定勲監督)に続き、映画化 3 作品目となる原作者西加奈子は、「私にとって特別な思い入れがあるこの作品を映像にしていただけることも奇跡。素晴らしいスタッフに恵まれ、それだけでこの作品は祝福されています。完成がほんとうに楽しみでなりません。」と喜びのコメントを寄せています。

撮影は、3 月末~4 月上旬に、群馬県四万温泉付近にて行われ、すでにクランクアップ。現在は編集中にて、完成は 8 月を予定しております。本作のプロデューサー赤城 聡は、完成、そして来年公開に向けて「脚本を作りながら、撮影を進めながら、主人公・慧の成長を描くと共に、この映画そのものが、僕たちの想像を超えた成長を遂げていきました。皆さんがこの映画に出会うこと、どうかそれが素晴らしい奇跡でありますように。」とコメント。

映画『まく子』 脚本・監督:鶴岡慧子 原作:西加奈子(「まく子」福音館書店刊)
出演:山﨑 光、新音、須藤理彩/草彅 剛
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
公式HP:http://makuko-movie.jp/