昨年度の第18回TAMA NEW WAVE グランプリ/ベスト女優賞/ベスト男優賞 と3冠に輝いた「ウルフなシッシー」が9月15日から新宿ケイズシネマにて 公開決定
フェチズムな新米AV監督辰夫とパチンコ依存症の売れない女優アヤコ。
辰夫「夢はしぼんで、愛も冷めて、それでも女は前を向くか。」アヤコ「そもそも愛を抱いてたかなぁあんたに。」泥酔したアヤコと辰夫は互いの不満を罵詈雑言と共に吐き出していく……。夜じゅう繰り広げられる果てしない敗者たちの泥試合。決して他人事ではない身につまされる会話、どん詰まりの負のループがワンルームを飛び交う! この惑星の女と男はいつも争いが絶え間ない!
昨年度の「TAMA NEW WAVE」でシニカルな笑いがを評判を呼び、グランプリ、ベスト男優&女優賞と快挙を記録した抱腹絶倒コメディが遂に劇場公開。
監督・主演は本作が初の劇場公開となる大野大輔(『さいなら、BAD SAMURAI』、youtubeドラマ『アストラル・アブノーマル鈴木さん 』)ヒロインは近年、映画での活躍が著しい根矢涼香(『『獣道(内田英治監督)』 『少女邂逅(枝優花監督)』。ほか。
物語)とある秋の夜。小劇団所属のフリーター・アヤコは舞台オーディションに落選した憂さを晴らそうと親友・ミキと小洒落たバーにいた。ミキの婚約話を肴に酒席が盛り上がる最中、アヤコの“破局寸前”の彼氏でAV監督の辰夫が呼んでもいないのに姿を現す。空気の読めない辰夫によって険悪なムードに陥る3人。やがてミキが去り、泥酔したアヤコと辰夫は互いの不満を罵詈雑言と共に吐き出していく……。
監督からのメッセージ)
制作当初はラブストーリーだったはずの今作ですが、そもそも恋だの愛だの漠然としたものに懐疑的というか舌打ちする程度の苛立ちを覚えていたことを忘れており、自ずとシナリオを書き進めていくうちに、「男と女の恋煩い」が「ルーザー同士の泥仕合」に変貌していきました。今は清々しい気持ちで一杯です。
監督・主演 大野 大輔
1988年生まれ、千葉県出身。映画美学校 13期フィクションコース初等科修了後、映画制作チーム「楽しい時代」を結成。監督作『BAD SAMURAI FOREVER』(13年)、『さいなら』(15年)、『さいなら、BAD SAMURAI』(16年)。)youtubeドラマ『アストラル・アブノーマル鈴木さん 』(2018年)
根矢涼香さん プロフィール
1994年生まれ、茨城県出身。主な出演作に『したさきのさき(中山剛平監督)』『獣道(内田英治監督)』『神と人との間(内田英治監督)』 『少女邂逅(枝優花監督)』『みつこと宇宙こぶ(竹内里紗監督)』『三つの朝(根岸里紗監督)』。
コメント)
暴虐と悲哀の『さいなら、BAD SAMURAI』から2年!
遂に現れた大野大輔監督の最新作は平成を生きるやり切れなさを嗤う、確かに『アニー・ホール』のような面白悲哀映画なのだ。とにかく推薦、とにかく観ろ!
(田野辺尚人・別冊映画秘宝編集長)
深夜のカップルの堂々めぐりの話が、よどんで、どん詰まって、女がブチ切れて、男がなぐさめて、また堂々めぐりが始まって。いつ終わるとも知れぬアホな会話の果てに、ようやく朝がくる。ホッとして泣きそうになった。
(映画監督・いまおかしんじ)