縄文時代という言葉を知っている日本人は多いが、1万年以上続いたとされるその実態を知る者はあまりにも少ない。しかし、それに近づく多くの者を虜にしてゆく縄文時代という巨大な謎。その魅力の正体がどのようなものなのかを識者や遺物に触れる事で紐解いて行き、日本人の世界観の源流、さらには人間が作り出すことのできる新しい世界の可能性についても探ってゆく。

縄文時代が終焉を迎えて約2500年。この時間の流れの中で日本人は一体何を失い、忘れてしまったのか。その秘密は21世紀の私たちの根幹を揺さぶり、見慣れた風景を一変させてしまうような、未来へと繋がる新たな世界への扉を開く。

上映時間102分

この映画で迫る縄文時代の謎の数々

◉1万年以上の持続性は世界的にも稀有。
◉戦争の形跡がない。
◉ごみ捨て場と言われている貝塚から、人の遺体も見つかる。
◉縄文土器には過剰な装飾があり、現代の視点からは使いづらいこと 
 この上ないが、日用品だった。
 また、その造形が何を意味し、何のためなのか解明されていない。
◉絵画が他の文化に比べて極めて少ないというか殆ど見つからない。
◉奇抜な造形の土偶が何のためのものだったのか、全くわからない。
◉どのような信仰があったのか、信仰があったのかすら不明。
◉家の入り口の真下に、子供の墓を作る。
◉使い方すらわからない道具が多数発見されている。
◉農業を行わないどころか、井戸すら掘らない。
◉直径1メートルを超える木を多数立てた形跡が残っているが、
 何のためのものかわかっていない。
◉1万年以上続いたにもかかわらず、なくなってしまった理由が不明。


出演

・小林達雄(國學院大学名誉教授)
・いとうせいこう(作家・アーティスト)
・佐藤卓(グラフィックデザイナー)
・小山修三(国立民族学博物館名誉教授)
・デニス・バンクス(ネイティブアメリカン指導者)
・池上高志(東京大学教授 専攻:人工生命・カオス理論)
・土肥孝 (元文化庁文化財部主任調査官)
・楠本政助(実験考古学者)
・猪風来(縄文美術家)
・田中基(縄文図像研究家)
・関俊彦(東京都大森貝塚保存会会長)
・小杉康(北海道大学教授)
・矢野健一(立命館大学教授)
・石井匠(考古学者・岡本太郎研究家)
・イローナ・バウシュ(東京大学教授)
・安芸早穂子(縄文復元画家)
・山田康弘(国立歴史民俗博物館教授)
・村上原野(縄文美術家、プログラマー)

・縄文の土偶たち
・縄文の土器たち

監督 山岡信貴