ベルリン国際映画祭、ゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)などで新人賞に輝き、その後も各国の映画祭でその名を轟かせ2018年アカデミー賞にてスペイン代表にも選ばれた映画『悲しみに、こんにちは』が7月21日よりユーロスペースほか全国順次公開する運びとなりました。
本作で長編デビューを飾る、カルラ・シモンは、是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞を受賞したことで話題のカンヌ国際映画祭にて「ウーマン・イン・モーション」のヤング・タレント・アワードを受賞。ウーマン・イン・モーション・アワードは『ワンダーウーマン』(17)のパティ・ジェンキンス。このアワードは、ケリングとカンヌ国際映画祭が、映画界で活躍する女性を称え、業界における男女平等の必要性を訴えるためのもので、昨年はフランスの名女優イザベル・ユペールが受賞しました。そんな話題のシモン監督が、自身の子供の時の体験や記憶を元に、繊細さと無邪気さを併せ持つ少女の心の動きを見事に描き出しました。
この度、解禁となる予告編では、スペイン・カタルーニャの美しい風景が広がり、少女・フリダの無邪気で繊細な内面が垣間見える心揺さぶるシーンが描き出されています。両親を亡くしたフリダが引き取られた若い叔父夫婦のもとでうまく馴染めない様子や、年下の愛らしい従妹・アナとの関わりが印象的です。

INTRODUCTION

実話から生まれた少女映画の名作誕生!!
小さな子どもから少女へと至る、人生でもっとも異質な時間。
幼き心がはじめて生と死に触れる“特別な夏”を瑞々しく描く、心揺さぶる記憶のフィルム。
 
 フリダは、荷物がダンボールに詰められるのを静かに見つめていた。その姿は、まるで母親が最後に残していった置物のようだ。両親を“ある病気”で亡くし一人になった彼女は、バルセロナからカタルーニャの田舎へ引っ越し、若い叔父夫婦の元で暮らすことになる。叔父と叔母、そして幼いいとこのアナは、家族の一員としてフリダを温かく迎え入れるが、新しい家族として暮らすには互いに時間がかかり・・・。
スペインの新星、女性監督カルラ・シモンが描くのは少女の特別な“ひと夏”。無邪気さと繊細さをあわせ持つ思春期前の少女の心の動きを、美しいカタルーニャの風景を舞台に丁寧に描写した本作は、ベルリン国際映画祭、ゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)などの新人賞を受賞。各国の映画祭でその名を轟かせ、2018年アカデミー賞のスペイン代表にも選出される。さらに世界で最も辛口の映画批評サイト「ロッテン・トマト」で100%Freshの最高評価を獲得するなど世界中を魅了した。監督自身の幼少期の記憶や出来事を元に、誰もが記憶の片隅に持っている物語をフィルムに刻みつけた少女映画の名作が、遂に日本公開!

脚本・監督:カルラ・シモン 製作:バレリー・デルピエール
出演:ライラ・アルティガス、パウラ・ロブレス、ブルーナ・クッシ、
ダビド・ヴェルダグエル、フェルミ・レイザック
撮影:サンディアゴ・ラカ 編集:ディダク・パロ、アナ・プファ
2017年/スペイン/カタルーニャ語/100分/英題:SUMMER1993/日本語字幕:手束紀子
配給・宣伝:太秦、ノーム