第70回カンヌ国際映画祭、ある視点部門審査員賞を受賞、『父の秘密』(12)、『或る終焉』(15)のメキシコの気鋭ミシェル・フランコの最新作『母という名の女』(6月16日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー)の本編映像を解禁いたします。

メキシコのリゾートエリア、バジャルタの海辺に建つ瀟洒な別荘。そこに二人きりで住む姉妹のもとに、長い間疎遠になっていた美しき母アブリルが戻ってくる。17歳の妹バレリアは同じ年の少年マテオとの間に子供を身ごもっており、突然舞い戻ったアブリルは献身的に娘の面倒をみるのだが、バレリアの出産をきっかけに、自身の陰のある深い欲望を忠実に遂行していく・・・。母にいったい何が起きたのか?彼女はいったい何者なのか――?
闇を覗き込んだ母娘の緊張感あふれる関係にメスを入れ、母、あるいは家族という幻想を吹き飛ばす、『父の秘密』『或る終焉』のミシェル・フランコ監督、衝撃の最新作。

解禁された本編映像は、美しき母アブリルが娘の彼氏マテオを誘惑するというあるまじきシーンだ。娘との間に子供ができたマテオは言うなれば婿であり孫の父である。しかし大胆不敵に欲望のまま行動するアブリルにとってそれは大したことではなく。。
映像では、相手は定かではないが、誰か女性を馬鹿にするように笑うアブリルは、少し酔っぱらった様子で、マテオに何かを期待させその場を立ち去る。マテオが彼女がいる部屋に入っていくと、アブリルはSM嬢のようなセクシーな衣装に着替え、あっという間にマテオをベットに押し倒す。股間をブーツで刺激するなど、大人の女性のエロス全開のアブリルを前にマテオは成す術なくされるがままだ。
本映像は一見、綺麗な女性が若い男を誘惑するというだけのシーンだが、映画を観て、アブリルがなぜそんな行動に出たのか、その本当の理由を知れば、間違いなく戦慄を覚えるだろう!

映画『母という名の女』は6月16日(土)より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー。

<STORY>海沿いの家に二人で暮らす姉妹。17歳の妹・バレリアは妊娠しており、姉・クララは離れて暮らしている母親・アブリルを電話で呼び寄せる。お腹の中の子供の父親は、クララが経営する印刷所でアルバイトしていた17歳の少年・マテオ。姉妹の元に訪ねてきたアブリルは、クララやマテオと会話を重ね、バレリアの不安を和らげるように接し、母親に不信感を抱いていたバレリアも徐々に母を信用し、そして無事に女の子が生まれ、カレンと名付けられる。バレリアの代わりにカレンの世話をしているうちに独占欲がアブリルの中に芽生える。カレンを自分の管理下に置こうとするアブリルに反発しはじめるバレリア。娘との関係が悪化していく中、ついにアブリルは深い欲望を忠実に遂行していく。

監督・脚本・製作・編集:ミシェル・フランコ (『父の秘密』(12)、『或る終焉』(15))撮影:イヴ・カープ(『ホーリー・モーターズ』(12)、『或る終焉』(15))  出演:エマ・スアレス(『ジュリエッタ』(16))、アナ・バレリア・ベセリル、エンリケ・アリソン、ホアナ・ラレキ、エルナン・メンドーサ
2017年/メキシコ/スペイン語/カラー/ビスタサイズ/103分/PG12/原題:Las Hijas de Abril/英題:April’s Daughter  ©Lucía Films S. de R.L de C.V. 2017 後援:在日メキシコ大使館 配給:彩プロ