この度、日本映画界に絶大な影響を与えていた伝説的映画会社ATG(日本アート・シアター・ギルド)作品より、かねてより要望の高かった『竜馬暗殺』『風の歌を聴け』の2作品を、初ブルーレイ化で12月13日に発売することが決定しました。尚、オリジナルネガからHDテレシネをした、最新デジタルニューマスターで初のブルーレイ化となり、合わせてDVDも再発売いたします。

『竜馬暗殺』(74)は、幕末の志士・坂本龍馬(竜馬)が暗殺されるに至る最後の3日間に焦点をあて、龍馬の人間らしい魅力と周囲の人々の交流ともに、黒木和雄監督が、70年代当時の内紛とダブらせることで、新たな龍馬像を作り上げた、異色青春時代劇。 のちに『祭りの準備』(75)『原子力戦争』(78)でコンビを組むことになる黒木和雄と原田芳雄が初めてコンビを組んだ作品。その他、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおりら個性派俳優陣が、強烈かつ濃密な演技を見せつけます。
『風の歌を聴け』(81)は、1979年度、第22回「群像」新人文学賞を受賞した村上春樹の最初の長編小説「風の歌を聴け」の映画化。村上春樹と芦屋市の中学校の同窓生でもある大森一樹監督が、『ヒポクラテスたち』(80年)の翌年に描いた70年代青春映画の佳作。主人公の「僕」を小林薫、「小指のない女」を真行寺君枝、「鼠」を<ヒカシュー>の巻上公一が演じている他、ジャズ・ミュージシャンの坂田明、当時、自主映画の人気女優だった室井滋が出演。


『竜馬暗殺』(1974/日本/モノクロ/約118分/1974年劇場公開)
まったく新しい坂本龍馬像を創造した記念碑的作品
薩長連合を成立させた坂本龍馬(竜馬)は、その革新的な思想のために、佐幕派と倒幕派の双方から命を狙われていた。身の安全をはかるため、龍馬は隠れ家に身を隠すが、そこにも刺客の手が迫っていた。今なお高い人気を誇る幕末の志士・坂本龍馬が暗殺されるまでの最後の3日間を、黒木和雄監督が、70年代の新左翼運動の内紛とダブらせて、16ミリ撮影によるザラついた映像で描く。キネマ旬報ベストテン第5位
【スタッフ】監督:黒木和雄/脚本:清水邦夫、田辺泰志/撮影:田村正毅
【キャスト】原田芳雄、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおり、
粟津號、野呂圭介、田村亮
©1974 映画同人社/東宝
【商品情報】商品タイトル:『竜馬暗殺 ≪HDニューマスター版≫』
発売日:2017年12月13日 /発売・販売元:キングレコード
価格:Blu-ray¥5,800+税(KIXF-540)│DVD:¥3,800+税(KIBF-1563)


『風の歌を聴け』(1981/日本/カラー/約100分/1981年劇場公開)
あらゆるものは通りすぎる。誰にもそれを捉えることはできない。
21歳の大学生の「僕」が、生まれ育った海辺の小さな町に帰省し、馴染みのバーでの旧友との再会や、女の子との出会いを描く、「1970年8月8日に始まり、8月26日に終わる」物語。
村上春樹、初の長編小説を原作に、『ヒポクラテスたち』の大森一樹監督が軽やかなスタイルで、去りし日の70年代を描いた青春映画の佳作。
【スタッフ】監督・脚本:大森一樹/原作:村上春樹/撮影:渡辺健治
【キャスト】小林薫、真行寺君枝、坂田明、巻上公一、蕭淑美、室井滋、
阿藤海、黒木和雄
©1981 オフィス・シロウズ/ATG
【商品情報】商品タイトル:『風の歌を聴け ≪HDニューマスター版≫』
発売日:2017年12月13日 /発売・販売元:キングレコード
価格:Blu-ray¥5,800+税(KIXF-539)│DVD:¥3,800+税(KIBF-1562)