本書は、国内のみならず世界のアニメーションを知り尽くし、前著『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』(フィルムアート社)で日本アニメーション学会賞2017を受賞した気鋭の論客、土居伸彰によるはじめての「アニメーション入門書」です。

『君の名は。』『この世界の片隅に』『聲の形』、そして『夜明け告げるルーのうた』など、近年日本では長編アニメ映画が大きな注目を集めています。また、作品の内容だけではなく、監督がインディペンデント出身であったり、クラウドファンディングで資金調達をしたりと、映画の成り立ちそのものにも大きな変化が起こっています。

もはや、「国内/海外」「インディペンデント/商業映画」、という二項対立ではアニメの世界を捉えることはできない状況が生まれつつあります。
本書は2016年から2017年の日本の長編アニメを世界のアニメーションの文脈から読み解くことで、アニメーションの(そして私たちの人間の)分岐点とこれからの展望を明らかにする意欲作です。
現代アニメーションの見方をアップデートする、まったく新しいアニメーション入門書として広く読まれるべき一冊に仕上がっております。

本文の一部を公開しておりますので、そちらもご参照くださいませ。
http://www.kaminotane.com/2017/09/15/393/

【本書で言及される作家・作品(一部)】

新海誠(『君の名は。』)/片渕須直(『この世界の片隅に』)/山田尚子(『聲の形』)/湯浅政明(『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』)/新房昭之(『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』)/宮﨑駿(『風立ちぬ』)/高畑勲(『かぐや姫の物語』)/庵野秀明(『シン・ゴジラ』)/ドン・ハーツフェルト/フィル・ムロイ(『ザ・クリスティーズ』)/ミシェル・オスロ(『キリクと魔女』)/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット(『岸辺のふたり』『レッドタートル ある島の物語』)

【商品概要】

参考URL
http://filmart.co.jp/books/review/21seiki_anime/

●書名:『21世紀のアニメーションがわかる本』
●著者:土居伸彰
●発行:フィルムアート社
●発売日:2017年09月25日
●判型:四六版
●ページ数:224頁
●定価:1,800+税
●ISBN:978-4-8459-1644-3

【著者紹介】

土居伸彰 (どい・のぶあき)
1981年東京生まれ。株式会社ニューディアー代表、新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター。ロシアの作家ユーリー・ノルシュテインを中心とした非商業・インディペンデント作家の研究を行うかたわら、AnimationsやCALFなど作家との共同での活動や、「GEORAMA」をはじめとする各種上映イベントの企画、『WIRED』での連載等の執筆などを通じて、世界のアニメーション作品を広く紹介する活動にも精力的に関わる。2015年にニューディアーを立ち上げ、『父を探して』など海外作品の配給を本格的にスタート。国際アニメーション映画祭での日本アニメーション特集キュレーターや審査員としての経験も多い。2016年12月に初の単著となる『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』(フィルムアート社)を上梓。同書で「日本アニメーション学会賞2017を受賞。

【参考URL】
ニューディアーHP:http://newdeer.net/
WIRED連載:https://wired.jp/series/world-animation-atlas/
新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル:http://airport-anifes.jp/