この度、2017 年 10 月 28 日(土)よりポレポレ東中野ほか順次公開するドキュメンタリー映画『被ばく牛と生きる』の予告編が一般解禁いたします。
本作は福島第一原発事故後に “20km 圏内すべての家畜の殺処分”という国の決定に納得できず、被ばくした牛を生かし続ける畜産農家の人々を5年間撮影し、福島の現実を描き出したドキュメンタリー映画です。
本予告編では、“警戒区域”となり飼い主に置き去りにされた牛たちの亡骸が残る牛舎や、その後すっと被ばくした牛たちを懸命に生かしながら、ともに生きている農家の人々がそれぞれの苦悩を語る姿が映し出されている。あえて包み隠さずフェアなまなざしで記録された本作には、わたしたちが知らなければいけない福島の現実が描かれている。

生かす意味の無くなった被ばく牛、殺処分せず自費で餌をまかなう、がもはや限界。
渋谷の雑踏の上を吠えるように叫ぶ、訴える・・・スピーカー。
人々は無関心のように見える、そうだろうか。
意味なく生きてる姿は牛どころか私たち人間でもある。
そして、今は被害者でもいつ加害者になるかわからない私は自分を疑うしかない。
樹木希林(役者)

その土地で、長く牛を育ててきた。殺したくなかった。無意味な命にしたくなかった。
それだけのことで、この人たちはなぜ、こんなにも苦しまなくてはならなかったのだろう。
森絵都(作家)

思わず目を覆ってしまうような原発事故の惨状。しかし、そこには、ともに生きてきたベコたちを命がけで守ろうと奮闘するフクシマの人たちの姿があった。この6年、いったい私は被災地の、フクシマの何を見ていたのか。映像を見るうちに頬を涙がつたった。
増田ユリヤ(ジャーナリスト)

餓死した牛たちの亡骸。国の方針で安楽死させられる命たち。この映画には目を背けたくなる現実が描かれている。だからこそ、目を背けてはならない、と自分に言い聞かせる。被曝牛という、存在を許されない命と生きることが希望であるように、福島の現実から目を逸らさないことが微かな「希望」に繋がるのだから。
井上淳一(脚本家・映画監督/『大地を受け継ぐ』監督)

◆9/16(土)~9/22(金)開催の福島映像祭での先行上映決定!!!
『被ばく牛と生きる』1 回限りの上映です。
日時 9/20(水)10:40~ ※上映後、松原保監督のトークあり
場所 ポレポレ東中野
http://fukushimavoice.net/fes/fes2017

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=58839