この度、ディーン・フジオカを主演に迎え、彼の第二の故郷であるインドネシアを舞台に、カンヌが見出した若き才能、深田晃司監督がタッグを組み、完全オリジナル脚本でファンタジー作品を描きます。深田監督が挑む本作には、海外からの期待が高く、日本、フランス、インドネシアなどの共同製作により、今月8月5日にクランクイン。約1ケ月、インドネシア、スマトラ島のバンダ・アチェでオールロケーション撮影を敢行。製作・配給側は海外の映画祭や劇場公開も視野に入れつつ、日本では2018年5月に全国ロードショーが決定し、その後インドネシアでも公開が決定しています。

ディーン・フジオカは、ラウと名付けられ、奇跡を起こす正体不明の男を演じます。NHK連続テレビ小説「あさが来た」、映画『結婚』で俳優の顔を持つ一方、ミュージシャン、報道番組のインフルエンサーなど幅広く活躍。日本とは違うロケーションの中、彼がどんな奇跡を見せてくれるのか、ぜひご期待ください。そして、成り行きでラウと一緒に暮らすことになる日本人の貴子役には、多くの映画やドラマ、CMなど幅広く活躍し、『ほとりの朔子』に続き深田組は2度目参加となる鶴田真由。その貴子の息子・タカシ役には、『ほとりの朔子』(14年)で鶴田と共演し、『淵に立つ』で第38回ヨコハマ映画祭・最優秀新人賞受賞している太賀が挑みます。そして、タカシの従妹を『二つ目の窓』で主演を好演し新人賞や主演女優賞歴のある若手実力派女優阿部純子が務めます。
人の生き方を、鋭く深く見つめてきた深田監督が描き出す、広く澄み渡る海と、戦争と津波の記憶の残る町を背景に、集い息づく人々に起こるファンタジー。 国を超え、海を越え、多くの人の心に大きく静かに響く本作に、ぜひご注目ください。

撮影が順調に進む中、本作のイメージ写真とコメントが到着いたしました。

【ラウ役:ディーン・フジオカ プロフィール】
福島県生まれ。香港でモデルとして活動を始め、映画『八月の物語』(05年/マク・ヤンヤン監督)の主演に抜擢され、俳優デビューを果たす。その後台湾に拠点を移し、数々のドラマ、映画、TVCF等に出演。アジア以外でも、北米ドラマ『The Pinkertons』に出演するなど、活躍の場を広げる。日本ではNHK連続テレビ小説『あさが来た』(’15〜’16)の五代友厚役で知名度を上げ、2017年エランドール賞・新人賞を受賞。また、自ら作詞・作曲・プロデュースを手がけインドネシアで制作されたアルバム『Cycle』を2016年にリリース。同年秋にはTVアニメ『ユーリ!!! on ICE』の主題歌『History Maker』を担当、2017年は主演映画『結婚』(西谷真一監督)の主題歌や、テレビ朝日系『サタデー/サンデーステーション』のエンディングテーマを書き下ろし、1st. EPをリリース。さらに、東京・大阪・福島でライブを行うなど、音楽活動も積極的に行う。12月1日には『鋼の錬金術師』(曽利文彦監督)が公開を控える。2018年2月には初の全国ツアー、そして春には『坂道のアポロン』(三木孝浩監督)、『空飛ぶタイヤ』(本木克英監督)が公開予定。

■ディーン・フジオカさん コメント
個人的にインドネシアという国は、家族が住んでいたり自分の過去に縁のある国の一つです。音楽的にもジャカルタでアルバムを作ったりしていますので、いつかインドネシアに映画の撮影に来られたらいいなぁと思っていました。
しかも今回日本とインドネシアやフランスなどの共同製作ということでぜひ参加したいと思い、今ここにいます。

スマトラ島が初めてで、アチェというと同じインドネシア国内でも外国みたいなイメージがあったので、すごくワクワクドキドキですね。来る前はどんな日々になるかまったく想像もつかなかったです。自分のジャカルタの友達や家族にアチェのこと聞いても誰も行ったことなかったし、詳しく知っている人もいなかったので、そういう意味では今回貴重な体験をさせていただいて、本当にありがたいなと思っています。

ラウは海から来た男ということで、すごく不思議な存在ですね。人間のようでいて、でも人間ではないというか。様々な奇跡的な現象を起こしていく、とにかく謎に包まれたキャラクターですね。

監督の演出はとても丁寧だなと思いました。リハーサルを何度も重ね、現場に入ってからも、タイミングやディテールに真摯に向き合ってる姿を見て、本当に映画が好きな人なんだなぁっていうのが伝わってきます。一緒に現場に入らせていただいてすごく勉強にもなりますし、楽しい時間を送っております。

また、共演者の皆さんとは、リハーサルの回数を重ねたことで、実際現場に入るまでに、皆お互いを知る機会がたくさんありました。だから現場でももちろん作業は円滑にスムーズに進んでいますし、かつ合間合間で楽しい和やかな空気がずっと流れていて、みなそれぞれプロフェッショナルな仕事をしながら、すごく楽しい思い出を一緒に日々作っているという感じですね。

はじめてインドネシアで撮った作品で、しかもアチェだったりサバンだったり、インド洋の文化圏のドアが日々開いてる感じがします。もちろん映画を作ってるスタッフや関係者がインドネシアの人だったり日本の人だったり、いろんな人がいます。作品はストーリー的にもチャレンジングでおもしろいものだと思うんですけど、作品の存在自体が2つの国だったりカルチャーというものをさらに近づけていったり、新しい化学反応を起こしたりするようなきっかけになる可能性を持った、ひとつのプロジェクトなんじゃないかなぁと思っているので、一人でも多くの人に、国籍や喋る言語を問わず、年代を問わず、観てもらえたら嬉しいですね。

【タカシ役:太賀 プロフィール】
1993年東京都出身。2006 年俳優デビュー以降、ドラマ、舞台、映画などフィールドを問わず活躍。『那須少年期』(08年/初山恭洋監督)で初主演。主な出演作は、『真夏のオリオン』(09年/篠原哲雄監督)、『孤高のメス』(10年/成島出監督)、『桐島、部活やめるってよ』(12年/吉田大八監督)、日米合作『ほとりの朔子』(14年/深田晃司監督)、『私の男』(熊切和嘉監督)、『淵に立つ』(16年/深田晃司監督)で第38回ヨコハマ映画祭・最優秀新人賞受賞するなど、多数の映画作品に出演。今年10月に『ポンチョに夜明けの風はらませて』(廣原暁監督)、11月には『南瓜とマヨネーズ』(冨永昌敬監督)など出演映画の公開が続く。

【サチコ役:阿部純子 プロフィール】
1993年、大阪府出身。小学生の時にモデルとしてデビュー。映画『リアル鬼ごっこ2』(10年/柴田一成監督)でヒロインに抜擢。以降、ドラマ、映画と着実にキャリアを積み、映画『2つ目の窓』(14年/河瀨直美監督)で第4回サハリン国際映画祭主演女優賞、第29回高崎映画祭最優秀新人女優賞を受賞。同年、1年間渡米し、ニューヨーク大学演劇科に留学。帰国後、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」中田綾役でレギュラーキャストに抜擢。今年、10月に「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY」(二宮健監督)、「ポンチョに夜明けの風はらませて」(廣原暁監督)の公開が控えている。

【貴子役:鶴田真由 プロフィール】
1970年、神奈川県出身。1988年「あぶない少年Ⅱ」(TX)でデビューして以来、映画、ドラマ、舞台など幅広く出演。96年に『きけ、わだつみの声』(出目昌伸監督)で第19回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。
近年の主な映画出演作は、『梟の城』(99年/篠田正浩監督)、『GOEMON』(09年/紀里谷和明監督)、『半落ち』(04年/佐々部清監督)、『沈まぬ太陽』(09年/若松節朗監督)、『さよなら渓谷』(13年/大森立嗣監督)、『ほとりの朔子』(14年/深田晃司監督)、『64-ロクヨン』(16/瀬々敬久)。今年は8月に『じんじん~其の二~』(山田大樹監督)、11月に『ゆらり』(横尾初喜監督)、『DESTINY 鎌倉ものがたり』(山崎貴監督)の公開が控えている。

【深田晃司監督 プロフィール】
1980年、東京都出身。映画美学校監督コース修了後、2005年、平田オリザ主宰の劇団青年団に演出部として入団。2006年発表の中編『ざくろ屋敷』にてパリ第3回KINOTYO映画祭ソレイユドール新人賞を受賞。2008年『東京人間喜劇』がローマ国際映画祭、パリシネマ国際映画祭選出。大阪シネドライブ大賞受賞。2010年『歓待』にて東京国際映画祭日本映画「ある視点」部門作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞。2013年には『ほとりの朔子』がナント三大陸映画祭グランプリ&若い審査員賞をダブル受賞。タリンブラックナイト国際映画祭監督賞受賞。
2015年、平田オリザ原作『さようなら』が東京国際映画祭コンペティション部門選出。マドリード国際映画祭にてディアス・デ・シネ最優秀作品賞を受賞。2016年公開『淵に立つ』では、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査委員賞を受賞。初ノミネートで初受賞は、20年ぶりの快挙。2012年よりNPO法人独立映画鍋に参加している。

■深田晃司監督 コメント
ディーン・フジオカさんは、その多国籍で無国籍な生き方にまず惹かれ、お顔を拝見し打ち抜かれました。一目惚れです。ラウがいた、と確信しました。ラウ=ディーンさんの発見によって、この映画は動き始めたのだと思います。超然としたキャラクターをディーンさんがどう演じどう膨らませてくれるか、とても楽しみにしています。
また、鶴田さん、太賀さんはすでに何度かお仕事がしたこともあり、脚本段階から二人のイメージで書いていました。ご出演頂けることになりほっとしています。阿部さんは、大人びた雰囲気にわずかに幼さを残したその佇まいに惹かれました。国境を越えるその情熱がどうスクリーンに息づくか、期待しています。
そして、アディパティ・ドルケンさんとセカール・サリさんは、インドネシアのプロデューサーが探してくれた多くの候補の中から選びました。もちろん、役に合うと確信したのは当然ですが、おそらく自分は直感的に日本の若い俳優たちとすぐに友達になれそうな二人を選んだのだと思います。それは大成功だったようです。

私は2011年に津波に関するシンポジウムの記録撮影のためにインドネシアのバンダ・アチェを初めて訪れました。アチェは2004年にスマトラ沖地震による大津波で被害を受けた地です。東北の津波の記憶の生々しかった時期だけに、そこで見聞きするすべてに刺激を受け、アチェを舞台にした映画を作りたいと願うようになりました。

俳優たちの魅力によって期待以上の作品に育ちつつあることを実感しています。目の前に見えることを大切に掬い取っていきたいです。

【ストーリー】
インドネシア、バンダ・アチェの海岸で倒れている謎の男が発見される。片言の日本語やインドネシア語を話すが正体は不明。その謎の男にラウ=インドネシア語で「海」)と名付けて預かることになった、災害復興の仕事をしている貴子と息子のタカシたち。その周辺で謎の男・ラウは様々な不思議な奇跡と事件を巻き起こしていくーー 果たしてラウは何者なのか…

【キャスト】
出演:ディーン・フジオカ、太賀、阿部純子、アディパティ・ドルケン、セカール・サリ、鶴田真由

【スタッフ】
脚本・監督:深田晃司
企画・制作:日活
配給    :東京テアトル
(C)2018「海を駆ける」製作委員会   公式HP:umikake.jp

2018年 5月 全国ロードショー

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