友だちになれる、何度でも。“いじめ”という目に見えない悪魔に、少女たちはどう向き合うのか--。

『オアシス』『シークレット・サンシャイン』の名匠イ・チャンドンが見出した若手女性監督ユン・ガウンが自身の経験を元に描いた本作『わたしたち』は、いじめやスクールカースト、家庭環境の格差などの現代社会の問題を見つめ、大人の世界の合わせ鏡のような子どもたちの物語を描きだしています。ズリーン国際映画祭では「世界中の人々が出会うべき傑作」と絶賛を受け、日本でも第17回東京フィルメックスの観客賞などトリプル受賞の快挙を成し遂げました。
「子どもたちの複雑な感情が入り混じる世界に、私たち大人はどう関わるべきか」と深く考えさせられる本作に対して、各界著名人から絶賛と共感のコメントが続々と到着しています。

コメント

主人公の少女ソンから目が離せなかった。ファーストカットからずっとだ。
彼女の戸惑い、友情への期待、そして、落胆。
どんな些細な表情の変化も見逃すまい、と、監督は強靭な覚悟で寄り添った。
大好きな作品。
是枝 裕和さん(映画監督)

少女ソンの繊細に動く表情から目が離せませんでした。
大人と違って、孤独を誰とも分かち合えずに生きる子どもの姿に胸が痛くなります。
谷川 俊太郎さん(詩人)

想像以上に色々なものを抱えて生きている子どもたち。
私たち親にも立ち入れない世界がある。
だからこそ 、しっかりと子どもを見つめ、耳を傾けたい。
映画がそう語りかけてくれる。
久保 純子さん(フリーアナウンサー)

裏切り、依存、嫉妬、友情、正義・・・初めて向き合ったのは、私も小学生の時だった。
友だちを介して知る「私」と「私たち」。
リアルな芝居。胸が痛む。ラストにもグッとくる。
東 ちづるさん(女優・タレント)

少女時代のつらい実体験を題材にしながら、
ユン・ガンウ監督はノスタルジーに依拠せず、
いまの、生の、少女たちの姿を写しとろうとした。
だからこの作品はどこまでも軽やかさや清々しさを失わない。
要注目の新鋭。
門間 雄介さん(編集者・ライター)

学校という独特の社会、人間関係、そして子供たちの感情の動きが絶妙に描かれた作品。
私自身小学生の頃にイジメにあっていたので、当時の記憶がよみがえり、
胸が締め付けられる思いでした。
春香クリスティーンさん(タレント)

子供であろうが大人であろうが人間関係と友情は同じくらい複雑で難しい物だけど、何度も繰り返して挑めば成功できる物。
子供みたいな純粋な気持ちが有れば尚更出来ると感じました。
栗原 類さん(モデル/俳優)

なぜこんなにも観ていて苦しいのか。
それはあなたの記憶にこのような経験が残っているからだ。
少女たちが、幼く切ない関係性を通して「世界のルール」を教えてくれる。
松江 哲明さん(ドキュメンタリー監督)

ジアに対して仕返しではなく救いの手を差し伸べたソンが誰よりも大人で、かっこよく見えた。
いじめは小学生も高校生も同じく、とっても残酷。
ソンのようにいじめの連鎖を断ち切ることが大切。
いじめがどれほど醜く他人の目に写っているか、伝わってほしい。
いじめ教育で見て欲しい映画。
井上 咲楽さん(女子高生タレント/ワイドナショー出演)

人は本当は仲良くしていたい。
だって、やさしい心で繋がっていた方が幸せだから。
でも、つい、辛い時や、一人ぼっちが怖いとき、
そして自分に自信が無いときに誰かを傷つけてしまうけど、
本当はお友達が傷ついていること知っているよね。
それに気付いた時、謝れる心とやり返さない勇気、
それが人の強さだと思う。
「もしお友達をつい傷つけてしまった時、あなたはどうする?」
そんな問いかけが詰まった映画だと思います。
小森 美登里さん(NPO法人ジェントル ハート プロジェクト理事)

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