僅か10日間の公演で2000人以上を動員した西条みつとし主宰のTAIYO MAGIC FILMの大人気舞台『ゆらり』がついに映像化され、西条自らが脚本を手がけ、舞台の感動をそのままに岡野真也と内山理名のW主演で映画化されたことが先日発表されたが、この度、追加キャストが発表となった。

本作は、現在、未来、過去の三部構成。

第1部である現在のシーンで、生き別れた娘がバイトをしていると知り、石川県の民宿「赤木箱」にやってくる中年の男・高山役に戸次重幸、自分は父親に捨てられたと思っている娘役に萩原みのり。高山の想いを知り、一緒に民宿までやってくる後輩の保科役に遠藤久美子。

岡野真也演じる民宿の31歳の女主人・泉凛香の娘・ゆかりと、狂言誘拐を計画する凛香の夫・孝介役に山中崇。

第2部である未来のシーンで、内山理名が演じる、凛香の娘でシングルマザーである木下ゆかりの別れた夫・正樹役に平山浩行。

第3部である過去のシーン(現在より8年前)で23歳の凛香が、東京でうまくいかなかったイライラをぶつけてしまう母・美和役に鶴田真由。なだめる父・幸雄役に渡辺いっけい、と豪華メンバーが出演し、民宿を営む家族や宿泊客など、「伝えられなかった想い」を抱える人々が家族の絆を取り戻す姿を、笑いと涙で描いている。

原作・脚本の西条みつとしは、お笑い芸人として活躍後、放送作家に転向。バイきんぐ、我が家、フォーリンラブなどのコントを手掛ける一方、自身の劇団TAIYO MAGIC FILMを主宰。齊藤工初監督作『blank13』の脚本や劇作家競作による話題の深夜ドラマ「下北沢ダイハード」(TX)で筆頭を飾り、三谷幸喜、宮藤官九郎、西田征史らに続く、演劇界第4の才能として最注目のクリエイターである。今回、13年、15年に上演して好評を博した同劇団の代表作を、西条自身の脚本で満を持して映画化。池田エライザ主演の「ぼくは麻理のなか」他、ドラマやMVなど、数々の映像作品を手掛けてきた横尾初喜が、『ゆらり』の初公演の観劇時に実写化を熱望し、本作で映画監督デビューを飾った。

<戸次重幸コメント>
父親役はこれまでも何度もやらせていただいていたのですが、今回の様にここまで複雑な事情を背負った父親を演じたのは初めての経験でした。ただ撮影当時妻が妊娠中でしたので、父親の自覚はすでに芽生えていたのを覚えています。それが今回の役を演じるに当たり自分を後押ししてくれました。ですから、娘役の萩原さんが自分の想いを吐露するシーンでは、自然に涙が流れました。不思議な時系列が魅力の作品です。是非ご覧ください。

<萩原みのりコメント>
ある日突然お父さんが帰ってこなくなった。”嫌い会いたくない”の言葉で寂しさを閉じ込めても、どうしても溢れ出てくる”会いたい大好き”の気持ち。どうやったって家族のことを嫌いになんてなれるわけがなくて。戸次重幸さん演じるお父さんに、精一杯、愛をぶつけました。お父さんっ子の私は、父がいなくなったら、を考えただけで涙が止まりませんでしたが、いてくれることも当たり前だけど、いつかいなくなることも事実で。観終わった後に家族にお礼を言いたくなるような、大好きと伝えたくなるような、そんな作品です。

<鶴田真由コメント>
見ているうちに気が付いたら時空を超えて物語が進んでいく、そんな脚本にとても魅力を感じました。親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ちは、いつの時代も変わらず「愛」がベースにあるのだと思います。そして、私の役もまた、娘を思いやる、ちょっとだけふわりと緩やかな母の役です。おっとりとしていて、ちょっぴり天然。そんなお母さん像を自分なりに作り上げました。ラストシーンの娘との食事のシーンは、岡野さんがとても頑張ってくれて素敵なシーンになったと思います。是非、ご覧ください。

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