『あさがくるまえに』は、前二作がカンヌ国際映画祭に正式出品されたフランスで今一番、ホットな女性監督カテル・キレヴェレの最新作。フランス国内で数々の文学賞に輝いたベストセラー小説の映画化作品です。心臓移植という現実に直面した家族、恋人たち、医者たちの心の揺れや葛藤を、一日の物語として、女性らしい繊細さで描いたヒューマンドラマ。情感豊かな映像と医療の最前線のリアルな描写を通して、愛と喪失、そして再生の物語が描かれます。

2010年リリースの秦 基博の名曲の存在を、当然、フランスの映画監督カテル・キレヴェレは知る術もありません。それから6年後、彼女の映画『あさがくるまえに』が完成、同年のヴェネツィア国際映画祭で世界初披露されます。映画の原題は「生者を癒す」という意味のフランス語 “Reparer les vivants” 。それが日本の配給会社によって『あさがくるまえに』という日本語タイトルが考えられたことから、この奇跡の出会いの物語は始まりました。その後、同名の楽曲が存在することを知った担当者は、YouTubeで『朝が来る前に』を聴いて愕然とします。なぜなら、その歌詞の内容が、あまりにも映画のテーマそのものだったから。

このことはすぐにフランスのカテル・キレヴェレ監督のもとに伝えられました。彼女はこの偶然を必然の出会いと感じ、日本の配給会社を通して秦 基博とのコラボレーションを提案したのでした。こうして、日本とフランスの二人のアーティストの奇跡の出会いが、このミュージック・ビデオ[朝が来る前に – Avant l’aube – Réparer les vivants Ver. (アヴァン・ローブ レパレ・デ・ヴィヴァン・ヴァージョン)]を制作する大きな機動力となったのです。

監督は、徳永英明『バトン』、EXILE THE SECONDの『Summer Lover』など幾多のMVを手がける須永秀明。監修は『あさがくるまえに』の監督、カテル・キレヴェレが務め、日本とフランスの二人のアーティストの奇跡の出会いからうまれたミュージック・ビデオがここに誕生しました。

コメント

生と死。

僕らにとって、密接で、でもどこか遠いこの2つのテーマが、監督の美しい視点によって切り取られ、観ているこの胸の中に、自然と染み込んできました。

改めて、「生きること」と「死ぬこと」を考える機会をくれる、そんな映画だと思いました。

自分の曲のタイトルとこの映画の邦題が同じという縁で、「あさがくるまえに」に出会えたことを嬉しく思います。
秦 基博(シンガーソングライター)

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今回のコラボは私にとってとても光栄なことです。秦さんはたくさんの若者に影響力があります。[あさがくるまえに]は、おそらくたくさんの若い人たちが関心を寄せる作品ではないと感じています。若い人たちにたくさん見てもらいたいけど、それが困難な時、どうすればいいのか。私にとって、秦さんがこのコラボを受け入れてくれたことが、すなわち日本の若者に私の映画を観てもらう大きなチャンスになるかもしれません。そういう意味でも、本当に秦さんに感謝いたします。
カテル・キレヴェレ(映画監督)

ミュージックビデオ公式URL:

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