世界的音楽家である坂本龍一を追ったドキュメンタリー映画の正式タイトルが『Ryuichi Sakamoto: CODA』に決定。11月4日(土)より、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開いたします。この度、本作が8月30日(現地時間)にイタリア・ベネチアで開幕する第74回ベネチア国際映画祭の<アウト・オブ・コンペティション部門>に公式出品されることが決定しました。坂本にとって当映画祭は2013年にコンペティション部門の審査員として参加したゆかりの深い映画祭で、今度は自身の出演作品が日本での公開に先駆けてワールドプレミアを果たすことになりました。

本作は、2012年から5年間という長期間に渡る本人への密着取材によって実現。さらに膨大なアーカイブ素材も映画を彩ります。
坂本龍一は、1978年、「千のナイフ」でソロデビュー。同年、細野晴臣、高橋幸宏の3人でイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、そのポップロックとシンセサイザー音楽を融合させた革新的なサウンドで、世界的人気となった。80年代には、『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』に出演しその音楽も手がけ、多くの賞を受賞。映画音楽家としての地位も確立した。以後、作曲家、演奏家、音楽プロデューサーとして幅広いジャンルで活動。90年代後半になると、社会問題・環境問題に意識を向けるようになり、その変化は音楽表現にも表れていった。2014年、中咽頭がんと診断され、1年近くに及ぶ闘病を経て復帰。2017年春、8年ぶりのオリジナルアルバム「async」をリリースした。現在65歳の坂本は、その40年以上にわたる音楽活動において多くの作品を生み出し続けている―
震災以降の坂本の音楽表現の変化に興味をもち、密着取材を始めたのは、本作が劇場版映画初監督となるスティーブン・ノムラ・シブル。坂本龍一が「全てさらけだした」という本作は、過去の旅路を振り返りながら、新たな楽曲が誕生するまでの、坂本龍一の音楽と思索の旅を捉えたドキュメンタリーです。

<CODA>とは・・・ 一つの楽曲や各楽章の終わりに、終結の効果を強めるためにつけ加える音楽用語。特性として、変調やキーの変化を示すことが多い。

【作品情報】
出演:坂本龍一
監督 : スティーブン・ノムラ・シブル
プロデューサー : スティーブン・ノムラ・シブル エリック・ニアリ
エグゼクティブプロデューサー : 角川歴彦 若泉久央    町田修一 空 里香
プロデューサー:橋本佳子 共同制作 : 依田 一  小寺剛雄
撮影 : トム・リッチモンド, ASC 空 音央
編集 : 櫛田尚代  大重裕二
音響効果: トム・ポール
製作/プロダクション:CINERIC  BORDERLAND MEDIA
製作:KADOKAWA  エイベックス・デジタル 電通ミュージック・アンド・エンタテインメント
制作協力 : NHK   共同プロダクション:ドキュメンタリージャパン
配給 : KADOKAWA  ©2017 SKMTDOC, LLC
©2017 SKMTDOC, LLC
2017年/アメリカ・日本/カラー/DCP

映画公式(facebook)
https://www.facebook.com/%E6%98%A0%E7%94%BBRyuichi-SakamotoCODA-591048667766151/

【プロフィール】
◆坂本龍一
1952年、東京生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、細野晴臣、高橋幸宏と『YMO』を結成。散開後も、音楽・映画・出版・広告などメディアを越え活動。1984年、自ら出演し音楽を担当した『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞ほかを、映画『ラストエンペラー』の音楽で米アカデミー賞、グラミー賞ほか受賞。以後、活動の中心は欧米へ。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得ている。1999年制作のオペラ『LIFE』以降、環境・平和問題に言及することも多く、アメリカ同時多発テロ事件をきっかけとした論考集『非戦』を監修。自然エネルギー利用促進を提唱するアーティストの団体artists’powerを創始するなど、活動は多岐にわたっている。2006年には新たな音楽コミュニティー「commmons」をエイベックスとともに設立。また、2007年一般社団法人「more trees」を設立し森林保全と植林活動を行なうなど90年代後半より環境問題などへ積極的に関わる。東日本大震災後、『www.kizunaworld.com』、『こどもの音楽再生基金(http://www.schoolmusicrevival.org)』、『東北ユースオーケストラ(http://tohoku-youth-orchestra.org/)』など、さまざまな被災者支援プロジェクトに関わるとともに、脱原発を訴える活動をおこなっている。主な作品に『B-2 UNIT』『音楽図鑑』『BEAUTY』『LIFE』『out of noise』、著書に『音楽は自由にする』、共著に『縄文生地巡礼』、『いまだから読みたい本3.11後の日本』、『NO NUKES 2012 ぼくらの未来ガイドブック』など。1990年より米国、ニューヨーク州在住。

◆スティーブン・ノムラ・シブル/Stephen Nomura Schible
1970年、東京生まれ。日本人の母親とアメリカ人の父親の元で育つ。18歳でニューヨークに移住しニューヨーク大学で映画製作を学ぶ。在学中に、原一男監督のアシスタント・ディレクターを務める。90年代後半、プロデューサー代理として、青山真治監督『EUREKA ユリイカ』(00)、河瀬直美監督『火垂』(00)などの海外窓口・国際マーケティングを担当。マルグリット・デュラス原作『二十四時間の情事』(59)のリメイクで諏訪敦彦監督『H story』(01)にも参加。ソフィア・コッポラ監督『ロスト・イン・トランスレーション』(03)では、共同プロデューサーとして日本サイドの全製作業務を担当。2004年、エリック・クラプトンが敬愛するブルース界のレジェンド、ロバート・ジョンソンへのトリビュートとなった音楽ドキュメンタリー「セッションズ・フォー・ロバート・J」 を監督・製作。以後、広告コンテンツの製作等や映画製作を続けている。ニューヨーク州在住。

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