7 月 22 日(土)より新宿 K’s cinema 他にて、香港映画『十年』が順次全国公開されます。
この度、22 日(土)の公開初日 12:20 の回上映後(14:05~予定)に、エグゼクティブ・プロデューサーのアンドリュー・チョイ氏とプロデューサー兼監督(第 5 話『地元産の玉子』)のン・ガーリョン氏が来日、観客との Q&A を行うことになりました。

1997 年に、イギリスから中国へ返還されてから 7 月 1 日で 20 年目を迎えた香港の<今>を描く社会派問題作『十年』 が、7 月22 日(土)より K’s cinema 他にて日本公開される。 この作品でエグゼクティブ・プロデューサー アンドリュー・チョイ、プロデューサー兼第 5 話の監督 ン・ガーリョンが、7 月 22 日(土)公開初日に来日することがわかった。

本作は 5 人の新人監督によって創作された 5 本のショートフィルムで構成され、製作された 2015 年から「10 年後の香港」を描いている。自主映画として製作費 750 万円(500,000 香港ドル)で製作され、2015 年 12 月、香港でわずか 1 館から始まった上映は、徐々に上映館を広げ興行収入約 9200 万円(6,094,741 香港ドル)を記録。口コミが広がり、同日に公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の動員を、一時凌ぐ勢いで香港の人々の支持を受けた。翌 2016 年 3 月には、香港のアカデミー賞と言われる香港金像奨で最優秀作品賞を手にしている。また 2017 年 4 月には、第 3 話『方言』の監督ジェヴォンズ・アウが初の長編デビュー作『大樹は風を招く』(2016Filmex 上映)で、再び香港金像奨最優秀作品賞を受賞した。
この 20 年間、SARS、中国からの観光客や移民、雨傘革命、7 月 1 日に新たに習近平政権下で就任する行政長官の選挙等、「一国二制度」下で、しかし大陸から分断された土地である香港は揺れ続けてきた。雨傘革命で変えられると思った事が変えられなかった、喪失感に溢れた香港の人々の心を、本作は「為時未晩/まだ間に合う、まだ遅くない」と慰め奮い立たせる。そして、日本からは見え難い香港の市井の人々が内包する問題を、見る側に問いかける。
前回 2016 年大阪アジアン映画祭で、『十年』が初の海外上映を果たした時に 2 人は来日しているが、東京での上映で観客の前に立つのは初めてだ。近年の香港映画界の流れを変えたともいえる 2 人が観客の前で何を語るのか、注目したい。

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