ジャック・ドゥミ監督の『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』を彷彿させるカラフルでポップで小粋なフレンチ・ミュージカル “Sur quel pied danser”(原題/英題“Julie and the Shoe Factory”)が邦題を『ジュリーと恋と靴工場』として、今秋9月23日(土・祝)より、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほかにて公開されることが決定いたしましたのでここにお知らせいたします。

25歳、職なし、金なし、彼氏なしのジュリーがやっと手にしたのは、フランスのロマン市にある靴工場での仕事。しかし、そこは近代化の煽りを受けて工場閉鎖の危機に直面していた。ジュリーと女性靴職人たちは、“戦う女”と名付けられた赤い靴を武器にこの危機を乗り超えようとする…。

監督は、本作で長編デビューとなるポール・カロリとコスティア・テスチュ。2017年のパームスプリングス国際映画祭で新人監督賞にノミネートされ話題となった新鋭コンビ。現代女性の葛藤を抱えるジュリーを『EDEN/エデン』のポーリーヌ・エチエンヌが好演。くるくると変わるキュートな丸い瞳は躍動感と生命力にあふれ、思わず共感してしまう主人公をみずみずしく演じます。また靴や洋服の計算され尽くした色や配置と本物のダンサーを起用したフランスらしいコケティッシュな踊りと歌に、いつのまにか魅了されてしまうこと間違いなし。

映画の舞台となったフランスのロマン市は、元米大統領夫人ミシェル・オバマ御用達のロベール・クレジュリーや、かつてはシャルル・ジョルダンの工場もあった、実際に高級靴の生産地として有名な地域として知られています。劇中で使われている靴や靴箱は、現地で作られたものを採用しているなど、歌や踊りだけでなく、細部にまでこだわりを感じさせます。

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