「さよなら歌舞伎町」「ヴァイブレータ」など、自分の居場所を探し求める大人たちの衝突や愛を、時に鋭く時に温かく描いてきた廣木隆一監督。
どうしても描きたかったという自身の処女小説の映画化であり、文芸作品の映像化に定評がある廣木監督の真骨頂ともいえる新作映画『彼女の人生は間違いじゃない』が、ギャガ配給で、2017年7月15日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館他にて全国順次公開致します。

週末になると高速バスで渋谷に向かい円山町でデリヘルのアルバイトをする、市役所勤務の主人公みゆき。
週末が終わって彼女が戻る先は、父と二人で暮らす福島の仮設住宅だ。
戻る場所もなく進む未来も見えない者たちは、もがきぶつかり合いながらも光を探し続ける。
渋谷と福島、ふたつの都市を行き来する日々に彼女が求めたものとは─?

主人公みゆきという体当たりの難しい役どころに全力で挑んだのは、「日本で一番悪い奴ら」の瀧内公美。
日常に戻ることなく役になりきるため、撮影中は一度も家には帰らなかったという。
亡き妻を今も慕うみゆきの父親には、多くの名匠に愛され、最近では「恋人たち」「共喰い」での好演も記憶に新しい光石研。
素性を隠すデリヘルの従業員には主演映画「横道世之介」で数々の映画賞を受賞、月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」主演など、今や人気、実力ともに兼ね備えた高良健吾。
みゆきの同僚で市役所職員には「聖の青春」でのプロ棋士役など、独特の存在感で異彩を放つ柄本時生など、物語に深みを与える実力派俳優が揃った。

この度、現代に生きる私たちの姿を真正面から見つめ、痛さも優しさも隠すことなく描きあげた本作に共鳴した各界著名人の皆様から、力強いコメントを頂戴することができました。

■到着コメント(順不同・敬称略)

おおむね人生が “曇り空”だとしても
一瞬の “青空” を見るために
僕たちは 生きているのかな
映画の幸せが ここにありました

大杉漣

「希望」の映画だと思いました。
廣木監督の厳しくも優しい目。
鍋島さんがカメラに取り込む柔らかい太陽光。
「光」は絶対的に「希望」に繋がっていました。ラストシーンの余白は必見だと思います。

柄本佑【俳優】

リア充って言葉を頭の中から捨てよう。
世の中のあらゆる派手な演出に踊らされていた気がする。
“リア充”じゃないと取り残された気がしてた。そもそもリア充ってなんだろう。
わかりもしないのに、焦燥感に駆られる。
無駄だ、やめよう。そんな風に思った。そして、あらゆる隙間をみた。
自分以外の人間の隙間って、家族でもなかなか見ることは難しい。

榮倉奈々【女優】

得も言われぬ、なんて無い。言葉にならない気持ちこそ、言葉にしたいと思った。現実は厳しいけれど、優しい。

尾崎世界観【クリープハイプ】

スクリーンのなか映り込んだ人々に、
これほどの愛情を覚えたのは、何年ぶりのことだろう。

七尾旅人【シンガーソングライター】

このタイトルが映画全体を、
福島を、全ての人生を包みこむ。
迷い傷付く事が、前に進む為に
必要な時もあると。

カネコアツシ【漫画家】

いっぱつで答えが出ないことのくり返しの中で、ぼくたちは生きている。

朝倉世界一【漫画家】

希望とか、簡単には言わない。
だけど、どんな人生にもやっぱり光はあるんだって、ものがたりが叫んでいる。

少年アヤ【エッセイスト・作家】

こわれた世界で、それでも暮らす。再生なんて気軽に言える言葉じゃないけれど、
それでも言わずにいれない。

山本直樹【漫画家】

コトバとカラダと想いが、ひとつになることを希(ねが ルビ)う、すべての人に。

赤坂真理【作家】

(C)2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会
R-15

7月15日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

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